劇場公開日 2014年4月25日

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「アメイジングを詰め込み過ぎ」アメイジング・スパイダーマン2 ロロ・トマシさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5アメイジングを詰め込み過ぎ

2014年4月25日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

楽しい

興奮

んー、んんー。どうしたもんかなあ。
いや。面白いですよ。間違いないです。そりゃ面白いに決まってるんですけどぉ…何て言ったらいいのかなぁ。構成のバランスがね、恐ろしく悪いんですよ。何か、こう、物語パートとアクションパートの分量がね、おかしくないですか?
いや勿論、バランス悪いってのは自分個人の意見です。そりゃ人に依っちゃ最高傑作!て感想も勿論あるでしょうし、マーク・ウェブ監督らしい素晴らしい青春ラブストーリー!という見方も出来るんでしょうけど…でもそこって、ラブストーリーってそんなに求めてます?ピーター・パーカーの父親の秘密にそんなに時間割く必要ありましたかね?我らが一番に観たいのは、胸のすくアクションでしょ?熱いバトルでしょ?そこはやっぱり。
でね、何故バランス悪いと感じるのか、の要因は上に挙げた他にもいくつかあるんですけども、自分ね、やっぱり一番の原因てヴィランの多さだと思うんですよ。ここは1人に絞るべきだったんじゃないかなぁ、と。
ヴィランが3人登場するって聞くと、凄く豪勢!贅沢!てなる反面、突然、説明なしに「悪党が登場!」て訳にもいかないもんだから、それぞれのバックボーンを丁寧に描かなきゃいけないでしょ?3人居たら3人分の。これね、ライミ版のスパイダーマン3でもそうだったんですけど、あの時もヴィランを3人出しちゃって、物凄く散漫になっちゃったんですよ、展開が。で、今回のアメスパ2はライミ版のそれよりも出来が宜しくない。3人のうち2人(1人はほぼ在っても無くても良いような酷い扱い)の背景をかなり丁寧に描きすぎちゃって、アクションそっちのけ。まずスパイディと戦わせろよ!ていう。ジェイミー・フォックスのエレクトロは確かに少々見応えがあったんだけど、デハーン君のグリーン・ゴブリンなんておまけ扱いですよ。
それから結構「そのシーンは本当に要るのかい?」てのがね、ちょいちょい挟まれてて、まあ詰め込み過ぎなんですよ兎に角。色んな要素を。
いや、分かるんですよ。分かるんです。作り手側の、色んな要素を出来るだけ沢山入れたい!て気持ちは。それが分かるし、一つ一つの画が丁寧だから決して詰まらない、てこともない。でもね、あのゴチャゴチャした要素の、例えばどれか一つでも手放せたなら、かなりスッキリとした、纏まりのある映画にもなれたんじゃないかなあ、と思ったんですよね。
それが惜しかったよなあ、と。

(あと、エンドロールの某20世紀FOX映画のフッテージね。あの入れ方だと、スパイダーマンとのクロスオーバーっぽくなっちゃってるので、観客が混乱しちゃいますよ?)

ロロ・トマシ