「惹きつけられて、突き放される映画」グランド・イリュージョン F.M.Revolutionさんの映画レビュー(感想・評価)
惹きつけられて、突き放される映画
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予告を見て、僕の好きな映画のトーンだなっと思った。特別な才能を持った人たちが殺しのない騙し合いを華やかな世界観で繰り広げる。オーシャンズ11やラスベガスをぶっつぶせ、スティングにのような…。
オープニングもカッコよくて、各人物のキャラクターや能力をテンポ良く魅せて、タイトル。そして、1年後、フォー・ホースメンのショーという流れで始まる。最初は4人を主観的に見せ時ながら、1年後は客観的にみせることで、観客はその4人に何かを期待してしまう、惹きつけられる。
マーク・ラファロとデイブ・フランコのアクションシーンでのマジックアクション。どういう風に闘うかは当然ながら、その人物の内面も表現できるし、この場合、映画全体の世界観も統一できる。流石、トランスポーター、ダニーザドックを監督したルイ・レテリエ。
しかし、フォー・ホースメンの目的が古代エジプトから続く秘密魔術集団「アイ」に入るためとわかった時に失速を感じてしまった。そういう現実離れしたもんを突然持ってこられると作品が急に安っぽく感じてしまう。また映画前半にそういうトーンを出してないからなおさらだ。それからは誰に感情移入していいやら、結局だれが主人公なんだって混乱しました。ラストのオチもなんか騙された感がなくて、逆にガッカリしてしまった。構成の難しさというものを、観客をどこで惹きつけて、とこで突き放すか考えさせられました。
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