「それは私のおいなりさんだ」HK 変態仮面 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
それは私のおいなりさんだ
「えッ、変態仮面?…あの変態仮面!?」
実写映画化されると聞いた時、まずこう思った。
1990年代初頭の少年ジャンプを読んだ事がある者なら誰もが知ってるであろう究極のカルト漫画。
女性の使用済みパンティを被った正義のヒーロー、変態仮面。
漫画でさえおバカだなぁと思うのに、これを実写化しようとした言い出した奴は何処の誰!?…と思ったら、まさかの小栗旬!
さすがに小栗旬が変態仮面を演じる訳ではないけど(笑)、アナタの目の付け所はちょっと見直した(笑)
さて、映画の方は…よく映像化した!(笑)
原作のナンセンスな世界観を大真面目に再現。
勿論、あの変態奥義も(笑)
僕は、こういうおバカを大真面目にやる作風が好き。
漫画を実写化した時の邦画に有りがちなしっくり来ない違和感も特に感じず、爽快。
パンティと網タイツ以外ほぼ全裸という霰もない姿の変態仮面。
鈴木亮平、天晴れ!
こんなのやったらいい笑い者だよ…と思われても当然の役を、よく演じた!
変態仮面時の堂々した決めポーズ、狂介時のへなちょこぶりもまた愛おしい(笑)
そして、筋肉美もパーフェクト!
もう一度言おう。鈴木亮平、よくやった!
狂介が一目惚れする愛子を演じた清水富美加は可憐。
出番は少ないけど、ドS女王の狂介の母を演じた片瀬那奈の弾けっぷりもイイ。「シュ〜○チ!」なんて言ってるよりハマってる!(笑)
学園を乗っ取ろうとするおかしな奴が現れた。
次々と刺客を送り出す。真面目仮面、さわやか仮面、モーホー仮面、ほそマッチョ仮面…。
最強の刺客として、ニセ変態仮面が出現。その究極の変態ぶりに、変態仮面も絶体絶命のピンチに…!
(ニセ変態仮面役の安田顕、アンタもよくやった!)
ヒーローとしての(いや、変態としての?)悩み、再び立ち上がる姿など、ヒーロー物のあるあるをしっかり織り込んでいる。
マーベル・ヒーロー映画のような漫画パラパラからの開幕もナイス。
クライマックスの「愛子ちゃんのパンティを…俺にくれ…」が、某漫画の「皆の元気を…オラにくれ…」みたい(笑)
敵に笑われ、助けた人にドン引きされても、変態仮面は今日も戦う。フオオオオオオオッ!!
スゴい!スゴいぞ、変態仮面!
スゴいけど、変態だ!(誉め言葉)