「時間」ビフォア・ミッドナイト ミカさんの映画レビュー(感想・評価)
時間
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時間は残酷です。肉体的に衰え死に近づくだけではなく、若い時に感じた精神的なワクワクドキドキを感じる事が少なくなってきます。そのワクワクドキドキは生活全般だけではなく長年一緒にいるパートナーに対しても同じ。そんな年齢を重ねると当たり前に感じることが包み隠さずストレートに描かれている作品なので、中年にはややビターに感じるかもしれません。
ジェシーとセリーヌが出会った時は、愛や夢、人生、芸術について夜通し語りあっていたのに、ふたりの今の会話は子供の事や家族の事など、現実的な話ばかり。そもそもふたりはロマンチックな出会いと再会を経て結ばれいます。それに過去のふたりを見ているとジェシーもセリーヌもベースは超ロマンチストなはず。セリーヌなんてロマンチックな告白を2回もしてましたし。
面白かったのは、セリーヌが超現実的になっていたのに対して、ジェシーは相変わらずお調子者のままであまり変わっていなかったところです。これは女性と男性の違いなのでしょうか?
作中ずっとセリーヌを呆れさせているジェシーですが、ラストで作家のプライドを見せます。ロマンチストのセリーヌを落とすには、やっぱりこの戦法?これさ、今のところジェシーの勝ちなんじゃないかな?セリーヌはやっぱり子供の様ないたずらっ子のジェシーに惚れているのです。
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