「夫もらとりあむ」武士の献立 yukiyanagiさんの映画レビュー(感想・評価)
夫もらとりあむ
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料理上手の妻が、夫を育てる話だと思うけど、
肝心の、夫の成長が描かれないという。
そもそも、料理の場面が少ないし、
代わりに描かれる政変のくだりも、
なんでそれを描く必要があるのか、よくわからない。
夫は、政変の同士に対して、生死を分ける裏切りを(結果的に)したのに、
敵であるはずの政敵から、料理の仕事を受け、それをやりとげ、
政治はやめて、料理で身を立てることにするわけです。
そこにあるはずの葛藤とか、自分をどう納得させたかとか、
そういうことが描かれないから、
夫は、成長したというより、状況に流されているだけに見える。
だからラストで、夫が妻に言う、
「お前のおかげで俺は変わった」とかいう決めゼリフに、
まったく説得力がない。
「妻を連れ戻さないと家に入れない、と親に言われた」
みたいなセリフもあったと思うけど、
こっちが、夫の本心に聞こえるよね。
そんな夫の話っていう、皮肉を込めた演出なのかもしれないが、
それならそれで、もっと悪意を込めてもいい気がしました。
なんか、考えすぎかもしれませんね。すみません。
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