「料理よりも古狸」武士の献立 ヴァルさんの映画レビュー(感想・評価)
料理よりも古狸
タイトルが「武士の献立」でしたので、さぞ美味しそうな料理が登場するのだろうなと期待して鑑賞したのですが、正直料理・献立に関しては今一歩の印象でしたね。
いや、料理自体は素晴らしかったのですが、食欲が思いのほかそそられずで・・・。
料理と言うよりかは、私的には言わば展示品、美術品のようにしか感じれませんでした。
でも、この時代がこんなにも食に精通した時代だったこと自体にはかなり驚かされましたよ。
この時代のお偉方は、むしろ今の時代のお偉方よりも良い物を食べていたのでは?
庶民の食事も含めて、意外と当時からグルメに関しては結構進んでいたんだなと、そこに関してはとにかく感心させられた次第です。
ただまあ私的には、この映画は献立云々よりも、夫婦の絆が構築されて行く様子の素晴らしさに思いっきり心惹かれましたね。
ベタと言えばベタですが、ツボどころはきっちり押さえていたと思いました。
それにしても上戸彩を古狸呼ばわりとは、高良健吾包丁侍も何とも贅沢な・・・。
バツイチだろうが年上だろうが勝気な性格だろうが、上戸彩に料理を教えてもらいつつ夫婦生活を営めるなら、私なら何の躊躇もなく刀なんか投げ捨てますけどね・・・って、そう言う軽いノリの話じゃなかったらからこそ一つの映画として見応えを感じたんですけどね。
まあ料理や主題歌等不満な点もありはしましたが、シリアスな加賀騒動の様子も交えたことにより、展開にも起伏があってより物語に深みが感じられ、とてもいい作品に仕上がっていたと思いました。
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