「お母さん、怖すぎるんですけど」MAMA クラさんの映画レビュー(感想・評価)
お母さん、怖すぎるんですけど
アメリカでは大ヒットとなったが、何故か日本では1週間の限定公開のみという仕打ちのおかげで劇場へ観に行くことが出来なかった。日本でその扱いということはもしや日本人の心には響かない作品なのかと考えたのだが、実際観賞してみると、やはり面白いではないか。
悪魔祓いがテーマだと日本では馴染みのない文化の為かイマイチ盛り上がりに欠ける時もあるが、そういうありきたりな展開では無い為、後半は感情移入しっぱなしの100分だった。
「ママ」は最後の最後まで不気味な造形で怖い。一度でいいから普通の姿が見たかった気もする。途中でママの存在に気が付き、接近してきた博士を襲うシーンは本作の恐怖度のストップ高を記録する。あの動き、あの声、シャッターのフラッシュがたかれる度に近づいて来るあの演出。画面から身を離したくなる怖さであり、怖い所はこれでもかとビビらせてくれる流石のクオリティである。ママの容姿についてだが、製作のギレルモ・デル・トロが過去に製作したダーク・ファンタジー映画に出てくるキャラクターに思え、個人的にはツボだった。あくまでも製作総指揮だが、所々デルトロの世界観が感じ取れる。
怖さもさることながら、親から子に対する"愛"というテーマであり、ストーリーはかなり感動する。王道のスタンスはしっかりと描きつつ母の愛をまた違った面から見せられるため、ただ単に"怖い映画"で終わってはいないのが魅力だ。どちらの「ママ」にも感情移入してしまう。どちらも可哀想であり、幸せになって欲しいと願ってしまうのである。久々にホラー映画でかなり深く考えてしまった。
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