「拾いもの!」リベンジ・マッチ ザキューさんの映画レビュー(感想・評価)
拾いもの!
最近のスタローン翁は、“最後の徒花咲かせましょ“的な、かつての当り役を(半ば自嘲気味に?)演じてみせて、世間様の生温かい目線からではあるが、見事再プレイク果たしている模様。
それで、自らの出世作ロッキーを無理くり終わらせたと言うのに……またボクシング映画ですか?
しかも、「レイジング•ブル」のデニーロ翁を引っ張り込んでとな?!
流石!自分の売りどころが分かっていらっしゃる……と言うとでも!
出涸らし何回使えると思っていらっしゃるのか!
いい加減、歳を考えてくれー!…てか、どう考えても、今のデニーロ翁にボクサー役って、正気?殺す気か?!
と正直完全に舐めて、映画の日に観に行った……。
やられた!
なんだか、凄くホッコリ良い話や……!!
ボクシング映画って詰まるところ、2人の対戦相手の確執、そして友情ドラマを如何に描くかに尽きると思うのだが、この作品は2人の実年齢を活かし、30年に渡る確執を作り上げた!今までありそうでなかった!?
しかも、重い話にせず、軽快な台詞回しでコミカルにまとめているのがまた功を奏しているし、往年の彼らの作品のオマージュをさらりと笑いにしている。巧い!
彼ら自身のドラマは勿論、彼らを取り巻く人々もいちいち魅力的で、因縁の試合が始まる頃には『どっちも勝ってくれ!』なんて、両サイドに感情移入してしまう……。
いや本作は、決して単純な一発ネタ映画ではなかった!
今年観た中でも、屈指の爽やかな佳作!
スタローン恐るべし……(でも、もうボクサー役は勘弁な!)
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