「父と子の物語」プッシャー2 つとみさんの映画レビュー(感想・評価)
父と子の物語
前作で主人公であるフランクを警察に売ってボコられるだけの出演だったトニーを新たな主人公に据えた本作。
マッツ・ミケルセン演じるトニーは、イキリたいだけの小物で、後先考えないタイプだ。
そんなトニーだが、本作では父親に認められたいと思う気持ちが明白に見えた。野生動物みたいだったトニーにも多少なりとも人間らしいところがあったようだ。
映画はキャラクターの心理を映像などから読み解かなければならないことが多い。セリフでは教えてくれないのだ。ドラマやテレビアニメなどとはここが違う。
そしてそんな映画の中にあってもニコラス・W・レフン監督の場合は更に分かりにくい。
ラストシークエンス、トニーが何を思ったのか妻と意見が割れた。どう思ったとしても大した違いはないだろう。結局は結果だけが大事だからだ。
作品冒頭で語られた「覚悟」をトニーは持てたのだろうか。
意外と悪事に向いてない男の覚悟が良いものであることを願う。
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