「タイプライターという技術」タイピスト! 灰山羊さんの映画レビュー(感想・評価)
タイプライターという技術
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吹き替えを見始めたのだが、こういうフランス映画を見たことがなかったので、字幕版を見直してしまった。
オマージュ、コメディ要素は別にして、タイプライターという機械の歴史を考えさせられた。
タイピストの資格は日本にもあっただろうし、コンテストがあっても不思議はない。しかし、ハングルを含む各国語の代表が一つの大会に集まり、「審判団が公平と信じる」それぞれの言語の課題と機械で闘うというのは想像できなかった。
仏語を速く打つために "AZERTY" が発明されたという部分があったが、それはそんなに新しいことだったのか。
QWERTY は「からまらないための低速化」配列だと聞いているが、その逆を行くためのローカル配列がいろいろな言語で行われたというのが、問題の複雑さを窺わせる。
最後にボール式タイプライター前夜だということが示されるが、その着想がフランスから出たというのは本当?
この映画のコンテストには電動タイプライターは出て来ないのだが、ボールと電動化が同時だったのか、一方が先行したのかが気になった。
ともかく、アームが絡まることを克服する技術進歩とコンテストが、並行して進んでいたのは本当なのだろう。
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