「守護者。」ランナウェイ 逃亡者 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
守護者。
穏健リベラル派のレッドフォードが、次世代に訴える一作。
あーだけど、若い子は観ないだろうか…。このタイトルに
ちょっと騙されて(爆)、観て欲しいなぁと思う秀逸な作品。
ここに登場する過激派グループは実在したんだそうだ。
ベトナム戦争当時の話は、私には幼すぎて詳しく分からない
時代なのだが、彼らが(監督が)訴えたい意義はよく伝わる。
長きに彼の作品を観てくれば、過去の作品とダブってくる。
しかしこの人、描く内容もさすがに巧いが、
まぁ役者の使い方も非常に巧い。まさに適材適所である。
ご本人登場、もうあんなにシワくちゃになってしまって(涙)
弛んだ身体をユサユサと走る姿にはどうしようかと思いつつ
飾らない演技へのぶつかり方は大したもの。
12歳の(孫だと思ってたよ)娘…?が出てきた際には、また
イーストウッドの時と同じ感想を書かなきゃいけないのかと
思ったが^^;どうやらかなり歳の離れた奥さんだったらしい。
そして彼を追うジャーナリスト(大統領の陰謀宜しく)ベンを
演じたS・ラブーフの上手いこと!初めて彼をイイと思った。
その他、S・エリオット、B・グリーソン、T・ハワードに加え
A・ケンドリック、S・トゥッチときて、出たかー!N・ノルティ。
S・サランドン、C・クーパー、R・ジェンキンスと出てきて
(ここまででほぼ感涙モノ)、いよいよヒロインは誰だ!?と
ミミを演じる女優に期待がかかり(チラシ見てなかったのだ)
出てきたのはJ・クリスティ!まったく文句なしのピタリ賞!
皆さんハマり役過ぎて、グーの音も出ませんわ。
30年間逃亡を続けたグループが1人を皮切りに次々と挙げられ、
その先頭には監督演じるジムがいるのだが、彼の目的とは何か。
娘を置いて逃亡?を続ける彼が、真実として公表したかった
ものとは。スリリングながらも地味で重厚な展開をみせるが、
ラスト山小屋でのミミとの丁々発止にはあの名作を想い出して
泣きそうになったわ。変わらぬ迫力の役者魂、ここに健在。
(若手育成にも力を注ぐレッドフォード。カッコいい上に大尊敬)