劇場公開日 2013年7月27日

  • 予告編を見る

「音楽テロリストVS音楽嫌いの刑事という聞いたことないドラマに痺れました」サウンド・オブ・ノイズ よねさんの映画レビュー(感想・評価)

5.0音楽テロリストVS音楽嫌いの刑事という聞いたことないドラマに痺れました

2014年5月2日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

両親も祖父も著名な音楽家、弟は4歳でバイオリンを弾き12歳で作曲を始め今ではスウェーデン屈指の指揮者なのに自分は4歳でピアノの才能なしと両親に諦められた天性の音痴アマデウスは音楽嫌いの刑事。親戚の集まりでも肩身の狭いアマデウスのもとに、病院の手術室が何者かに占拠され意味不明な行動をした後に立ち去ったという奇妙な事件が舞い込んで来る。捜査を始めたアマデウスは突如街のいたる所に張り巡らされた『一つの街と6人のドラマーによる音楽』と題された謎の広告を見て、そこに書かれた4楽章のタイトルが彼らの行動と関係があるのではと直感する。

6人のドラマー対音痴な刑事の攻防で銃と弾丸の代わりに楽譜とバチが街中をパニックに陥れる、という発想がアバンギャルド。銃声の代わりに鳴り響く様々な雑音が丁寧に録音されていてその臨場感が圧倒的。ドラマー達の目的が何かを突き止めたアマデウスが取る行動もまたアバンギャルドで痛快でもう参りましたという他ないです。

よね