「一杯の値段価値。」プロミスト・ランド(2012) ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
一杯の値段価値。
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胸に残るのが、レモネード一杯の値段。
多かれ少なかれ人間は自分なりの価値観を抱えている。
先祖代々受け継いだものもあれば、性格や生活環境からも、
生きていると様々な角度から選択肢を迫られるが、そんな時
人生を見つめ直し考えてみると、自ずと答えが出てくるよ…
…そんなことを囁いてくれるような作品だった。社会問題を
扱っているが、それがメインではなく明確な答えも出さない。
そもそも土地開発と環境破壊はセット商品のようなもの。
自分にとって何が必要不可欠かを選びとる際、最も重要な
要素は、自己の価値観・信念・満足に依るとしか思えない。
シェールガス問題は(何となく)聞いたことはあるが、身近な
問題ではないので詳しいことを知らなかった。貧困にあえぐ
農場地帯がその改革で潤うのは嬉しい話だし、それによって
肥沃な土地が汚染されるのは嘆かわしい話で選びようがない。
しかしそこに生きていたら何らかの選択をしなければならず、
儲け話にのっかっていくのも、本来は自己責任だと私は思う。
簡単に住民を買収できると乗り込んだ大手企業のエリートと、
其々の想いを抱える住民たち。1人1人の賛否と接することで
自身の信念に目覚めていく主人公。かなり正直な作品だった。
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