「マット・デイモンの魅力」プロミスト・ランド(2012) うそつきカモメさんの映画レビュー(感想・評価)
マット・デイモンの魅力
マット・デイモンの印象は、ゆるぎない無邪気さにある。
そこが彼の俳優としての絶対的武器であり、また限界でもあると思う。
自ら製作と脚本に関わった以上、主演を勤める自分の評価を、本人も知り尽くした上での役作りなのだろう。
住民をだましているという罪悪感よりも、自身がアイオワの田舎出身で住民がステップアップ出来るお手伝いをしているというアイデンティティを疑いすらしない無邪気さ。これを観客にすんなり理解させるには、それなりの実力が要る。
さらには、この映画は二重構造で、「だまされた人が実はだましていて…」という逆転が起こる。そのツイストも、ほろ苦い喪失感よりも、「これからまたやり直すさ」みたいな爽快感につながっている。そこが、マットの最大の魅力であり、武器なのだ。
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