劇場公開日 2014年8月22日

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「資源は人を潤せられるか…?」プロミスト・ランド(2012) 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5資源は人を潤せられるか…?

2018年3月3日
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鑑賞方法:DVD/BD

知的

『グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち』のガス・ヴァン・サント監督とマット・デイモンのタッグによる社会派ドラマ。
あらすじだけ見ると小難しそうだが、客観的に見るとよくある話である。

とある田舎町に天然ガスが埋まっている。
その採掘権を得る為に、企業から人が送り込まれる。
町は貧困に喘ぎ、金を餌に甘い話でそそのかす。
やがて町人に反対派が増え、環境保護を訴える男が現れ、立場が苦しくなる…。

天然資源を巡る地元と企業のいざこざ。
この場合、企業が悪いと描かれる事が多いが、本作は割と中立な気がした。
町人にも金に目が眩んだ者が居る。
マット・デイモン演じる主人公も、比較的安く町人を納得させようとしてはいたが、そこまでドス黒い企業の回し者には感じなかった。彼は彼なりにこの貧しい町の事を考えている。
環境保護の男の正体絡む企業の手の込んだやり方には唖然とさせられたし、この一件を通じて主人公が考えを改める展開はちとセンチメンタルにも感じたが、思ってたよりかは引き込まれ、考えさせられもした。

資源は本当に人を潤せられるのか…?

自分に立場を置き換えて見ていたりもした。
自分の住んでる土地に天然資源が埋まっている。
自分も金には弱い人間だからそそのかされてしまいそうだが、企業が安い額で騙し、企業だけ儲けようと思ってるのなら、絶対にNOだ!
譲れない所は譲れない!

近大