「緊迫感ある展開は良い。が、期待には届かず。」エージェント:ライアン アルさんの映画レビュー(感想・評価)
緊迫感ある展開は良い。が、期待には届かず。
前半の勢いある流れからの緩急、タイムリミットの焦燥感は良かった。が、過去に沢山のエージェント映画がある訳で、伏線もほぼ無しで一気にラストの"巻き"な展開には若干の違和感。
チェレヴィン役ケネス・ブラナーの深い闇のある演技、言葉を発さずの目での威圧感がここまで出せるのは相変わらず流石。ボス感が半端無い。
ハーパー役ケビン・コスナーの影が薄め?もう少し絡みがあっても良かったと思うが、役柄上控えめなのは残念。
クリス・パインは前半の演技に釘付けになる程に良かった。本作はアクションよりも知識、洞察力や判断力がメインなのは致し方無し。手に汗握るアクションの見所・見せ場がもう少し欲しかったと感じるのは贅沢か。
キーラ・ナイトレイ演じるキャシーとジャックの役の掘り下げも絶妙で、見せ場もきっちりと凛とした演技が素晴らしい。
ジャック・ライアンをシリーズとして続けるには脚本と演出がとにかく物足りなかった印象。連動する2つのミッションの危機感が分かりにくく、あと数十分でも尺があれば上手く纏められたであろう非常に勿体無い作品。
でも、普通に充分楽しめる。
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