言の葉の庭のレビュー・感想・評価
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雨の日の新宿御苑の若い男女二人
2回目。新海誠による2013年の、45分の短編。絵柄は繊細かつリアルで、ストーリーも謎めいている。しかし、とてもシンプルなお話だ。高校一年の梅雨から冬にかけての半年間。
15歳の高校一年生のイケメンの男の子が主人公。
都内に住む20代後半の物憂げな女と、高校一年の男子が新宿の森の中の公園で雨の日に出会う。入場料は500円、アルコールの持ち込みは禁止になっている。アルコール禁止の場所で仕事に行かずビール飲んでるんだから法令遵守の公務員であれば、かなりやばい状況ではあるが、そういうやばい女と不登校寸前の15歳の男の子。
男の子は母子家庭の次男で、兄が女と同棲を始め家を出て行き、母も恋に忙しくて子にかまわず。弟は靴職人になりたくて自分で靴を勉強し、作り始めている。専門学校に進む道を考えて、バイトも始めた。
女の方は、少し心を病んでいるせいか、味覚障害になっている。仕事にも行けてないようだ。何ヶ月かの間に、彼女がふんぎりをつけて、仕事を辞めるまでの期間の物語。
なんてことない話だ。しかし、お互いにその存在を必要としていたことが明らかになって映画は終結する。
「君の名は」のような、大きなウソもなく、話もかなり小さなものだが、風景描写など素晴らしい。
天気の子が気になる。
繊細で優しい恋と、心の闇、弱さ。
監督の、映像美はいつも通り。
視覚的に美しい映画。
内容は、触れると壊れてしまいそうな2人の
繊細で優しい、少し暗くて、でも何だかキュンとしてしまうストーリー。
息苦しい現代社会に生きる私達の、誰もが1歩踏み外す可能性のある闇。
人との出会いの素晴らしさ、存在価値。
短い時間の中に綺麗にいろんなテーマがまとまってて、それを主人公2人で描いているところが素晴らしかった。
綺麗な涙が流せる映画です。
けしらかん
雨降りの朝で今日も会えないや
とくるりは15年前に歌っていましたがこの作品では雨を理由に出会える2人を主人公にしています。
雨降りの朝を理由に学校をサボり、新宿御苑を散歩していたら黒髪ショートのアンニュイな年上美女と出会い、なんだか良い感じになるという話です。
なんともけしらかんわけです。許せません。くるりへの冒涜です(?)。何よりも学校に行け学校に!
きっと学生時代にこの作品を観ていたらこんな生活に憧れて雨の日に授業サボって東京散歩に繰り出そうとしてただろうけどどうせそんな度胸自分にはなかったろうなぁとつまらないことを考えているとこの作品はあっという間に終わってしまいます集中して観ましょう笑。
評判通りの映像美。この一つ前に星を追う子どもを観たわけだがあちらも素晴らしいが、この作品は何気ない日常の風景描写が引くほど綺麗である。雨がこんなにも繊細に描けるのかと思うほどに細かくて色鮮やか。風景描写に定評のある新海誠とはよく言ったものです(言ってない)
そんで見終わった後必ず秦基博を聴いてみたくなること間違いないでしょう笑。土砂降りの階段シーンの美しさとバックで流れる秦基博のマッチ具合と言ったらもうねぇ。
靴を作るために足の寸法を図るシーンでそこはかとないエロさを感じてしまった自分はもう心が汚れてしまったのだろう笑。観たら心がざわついて3日くらい寝れなくなるだろうから特に10代の方には早めに観てほしい作品。
雨の日に綺麗な人と出会った
映像美に注目
映像の美しさが印象に残る。雨や木々の緑、風のそよぎなど、絵画を見ているようであり、それが作中人物の心情と重なり情緒が深まっていく。「雨」がひとつのモチーフになっているが、雨が現実世界から、人物を隔てた閉ざされた空間を演出していることに注目した。高校生のタカオは、靴職人という今の学校生活とは、かけ離れたところにある仕事をしたいと夢見る。ユキノは仕事で傷ついて前に歩きだせない心を抱える。そんな孤独な二人を雨がそっと包み、徐々に心がマッチングしていく。雨は時に優しく穏やかに、時に激しく荒々しく、それは二人の心と同じである。終盤の雷雨のシーンが印象的である。
時間が短いこともあり全体的に淡白な感じである。違う作品になってしまうかもしれないが、時間をかけて二人の心の交流を描いたものを見たいとも思う。
雨が綺麗。青春もの。
雨の風景が綺麗。
とても静かで叙情的な作品。
新海誠監督らしく風景がとても綺麗。雨のシーンが多い作品だけど水滴や雨に濡れる公園のなんと美しいことか。
ユキちゃん先生の声を当てられてる花澤香菜さんがすごく良い。
「今は離れてしまったけどきっといつかは」と思わせる開かれたラストも良かった。
個人的には劇伴と主題歌がイマイチでそこだけ残念。
個人的には、新海誠で一番好き
個人的には、新海誠の作品で一番好き。
最近は『君の名は。』が、高盛りだけど
アニメでドラマがしっかり描けてる作品ほど、力の持ったものは無い。
出てくるシーンも、あえて新宿御苑以外は、あまり出さない。
2人のひとときの拠り所として描くコトで
彼等の色々な想いをピックアップしているし
日々の孤独すら読み取るコトができる
それを意図してやっているのが、また好感が持てたし、世界に入り込みやすかった。
終盤の思いを口に出すシーンは、久々に胸を打たれ、涙腺を刺激されました。
それほど長い映画では無かったはずなので、その点も切り取られた思い出のあの頃として感じられ
とても良かった。
ちなみに、秦基博さんの歌が何れも作品に染み込んでいます
是非ご覧頂くことをオススメしたいです
良い意味での雰囲気極まった作品
みなとみらいで再上映と言う事で鑑賞致しました。
梅雨の時期を舞台に新海誠監督の自然や人口物の美麗さが遺憾無く発揮されている作品でした。
本作品は、少し斜に構えた所もある悩める思春期の主人公、少し歳を重ね大人として社会人として様々な問題を抱えるヒロインの想いが感じられました。
主人公は基本的に真っすぐな性格・想いを持っていて、日々の生活が上手くいっておらず少し後ろ向きになっていたヒロインに前向きな気持ちを与えます。
又ヒロインは大人として自然体に接し主人公に漠然としていた夢を現実的にどうするかと向ける影響を無意識に与えます。
そうして梅雨の時期、雨の日に出会い少しづつ変わっていく二人から梅雨が明け遂に前へ進もうとするヒロインと主人公のすれ違い・・・
等作中のセリフ以上に雰囲気で感じ取り楽しむ作品で少し大人向けであったかなと思います。
難点としては原作があるのかはわかりませんが映画だけだとヒロインの設定が少し多すぎてそこまでの必要性が感じられない事があった点が気になりました。
ただ今となって見た感想としては秒速から言の葉、そして君の名と段々よくなって行ってる感じられる作品として丁程良い中間作品とも見れました。
やっぱり絵がきれいだなぁ!
新海誠監督の映画は、とにかく風景がきれい!雨の日の出会いって、なんか素敵だなと思った!個人的には、エンディング曲が、大江千里のRainだったのが、映画に合っていて、良かった!(歌っているのは、違うけど)
雨のシーンがキレイすぎ
雪野先生
映像のクオリティは素晴らしいの一言。これ以上必要?って思うほど徹底している。ストーリーも繊細だけど切なさは「秒速5センチメートル」の方が上かな。ちなみにこの雪野さん、四国の実家に帰るって言ってたけど、飛騨地方の高校で教師に復職している様です。(タカオくん逢いにいけないじゃん)
「雨」と「癒し」
繊細な感性に嫉妬してしまいました。
一学年に一人かふたりくらいいませんでしたか?
さすがに靴職人目指している人はめったにいませんが、
同学年の仲間とは一定の距離を置いた付き合いで、かといって別に仲が悪いわけではなく、ただ、同学年の友達とは馴染まない別の世界を持っている人。本人は育った環境のせいか、持って生まれた資質なのかわかりませんが、自分としては普通に振舞っているだけなのに、何故か周囲からは一目置かれるというか、理解されないような人。
周りの人からはオトナっぽく見えるので、しっかりした強い人に思われがちですが、実はすごく繊細で傷つきやすく、なぜ、自分のことが理解されないのだろう、と常に人知れず、孤独感を抱いている人。
私自身はごく普通のコドモな子どもだったので、そのような繊細な心理は分かりようもないのですが、この作品はそんな硝子の少年たちにとってはきっと深く共感できる物語りのような気がします。
少なくともいわゆる等身大の少年として素直に共感できる人の方が少ないのかな、と思いました。
自分がもし、10代や20代でこの作品をみたら、違う世界に到達している同世代の若者の存在に対して嫉妬していたと思います。
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