劇場公開日 2013年5月31日

「自然より美しい眩しすぎる過度な描写力は圧巻。」言の葉の庭 コバヤシマルさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5自然より美しい眩しすぎる過度な描写力は圧巻。

2022年11月20日
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鑑賞方法:VOD

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内容は。雨の日に新宿御苑で会う15歳男子と27歳女子との恋愛模様を描いた作品。冒頭の水面に映る水滴の波紋が重なる言葉の様で水面の輝きそしてオフ台詞『こう云うことを二ヶ月前高校に入る迄俺は知らなかった』から始まる思い出話には文語調の小説の様で美しい。印象的な言葉は『10代の目標なんて…』引っ越しを手伝った後に兄が彼女に云う言葉。何だかそう言われている人をよく見ている様でありふれた抑圧的な台詞が耳に残りました。監督自身も一番言われてきた言葉なんだろうなぁ。『鳴神の少しとよみて差し曇り雨も降らんか君を留めん』からのアバンタイトルは芸術的で此処だけで観て良かった気さえしました。『鳴神の少しとよみて降らずとも我は止まらん意もし留めば』は本当に鳴神を呼び寄せてしまう演出はベタだけど良かった。二人の心の距離が縮まる瞬間。素直な感情を吐露した15歳男子に対して靴がなくても歩ける様になったから大丈夫からの27歳女子の内面の暴露と男子の逆ギレ合戦は、大人の階段登ってる感じがしました。それにも増して自然より眩しすぎる恐ろし表現と矛盾した人間を美しく見せる才能は自分には眩しすぎるました。エンディングで新宿御苑では飲酒は禁止してますには笑えた。未成年との異性交友も迷惑行為です。手ブレを活かした演出やカメラの引きからのパンアップやゾッとする様な手間の掛かる表現には脱帽です。やはり恋愛映画は別れこそ全て、最後に雪を見る互いの意識の繋がりで深い絆を感じ、別れた二人は2度と会わないからこそ最高の想い出を作れ其々の道を歩き始める事が出来たのでは無いかと思いました。いずれそれぞれの道が少しでも交わってる事を希望したいですね。

コバヤシマル
コバヤシマルさんのコメント
2023年4月29日

コメントありがとうございます。くだらないレビュー読んでいただき嬉しく思います。マサシさんの若気の至りの経験談も面白いです。昔はキマリやコンプライアンスは厳しくは無かったですが、童心に戻り思い返すと冷や汗かいてしまいますね。過去を笑って済ませる事が出来る、年取った至福の時でもありますね。アニメは総合芸術その通りだと痛感します。。

コバヤシマル
マサシさんのコメント
2023年4月29日

その通りです。タブーを破れば良いと言うものでもないと僕は思います。
僕も水面の描き方は良かったと思いますが、残念ながら、CGじゃないと表現は困難だと思いました。まぁ、アニメは総合芸術ですから、監督の偉業だとは思いますが。
僕は最初『六義園』だと思ってました。学生時代に友と酒のんでくだを巻き、松の木に登って怒られたのを思い出しました。1980年だったと思います。六義園も禁酒ですよね。若気の至りです。長々とすみません。共感ありがとうございます。

マサシ