劇場公開日 2013年5月31日

「監督の趣味が炸裂(笑)」言の葉の庭 ポンチョさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0監督の趣味が炸裂(笑)

2020年7月20日
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鑑賞方法:映画館

幸せ

萌える

映画館では初めて。
冒頭「実写か?」と!
自宅では見たことがあったのですが、スクリーンサイズでのあの絵のクオリティに絶句!
新海誠の本気、ここにあり。
後のメガヒット「君の名は。」や「天気の子」より前、この時点で映像美としての到達点があったように思います。

新海監督の趣味が垣間見える場面があります。それは主人公のタカオが、ヒロインのユキノに額付くようにしてその裸足を愛でるシーン。
この映画は、結局コレがやりたかったのではなかったのか!…と(笑)。
あと音楽も趣味全開。歌詞をなぞるようなクライマックスのシーンでした。このシーンも曲ありきですよね~。
クリエイターの創作のヒントって、こういう風なのかな?と。少し頭の中を覗けた気がしました。

タカオくんとユキノちゃんが、お互いに人間としての殻を破り捨てる、あの階段でのクライマックスのシーンは、曲「Rain」とともに心に刺さりました。
ところで新海監督作には、印象的な階段のシーンが多いですよね~。
「君の名は。」ラストでの二人の邂逅。
「天気の子」帆高の非常階段ダッシュ。
古今東西の名作にも、名だたる階段シーンがありますが、それを意識されているのかも知れません。

あと、個人的な話。
新宿御苑での年上女性とのデートだったり、その女性が好きだった曲「Rain」だったりと…
僕の若かりし頃の思い出をトレースしてくれる、特別な作品です。

ポンチョ