「人が死ぬ系ホームアローン」サプライズ といぼさんの映画レビュー(感想・評価)
人が死ぬ系ホームアローン
以前ジョーダン・ピール監督の「Us」を鑑賞してレビュー動画を見漁っていた時に、某レビュアーさんが「少し似ている」として名前を挙げていた作品。ずっと気になっていましたが、ようやく鑑賞いたしました。
鑑賞から3週間ほど経ちますので、若干記憶が薄れている中でのレビューです。
この作品を端的に表すと、「人が死ぬ系ホームアローン」。完全武装して家族を殺しに掛かってくる謎の襲撃者が、完全にナメていた若い女の子に返り討ちに遭うという本作。そこそこグロテスクなシーンもありつつ、残忍な襲撃者が返り討ちに遭う展開にはスッキリします。ところどころで「そうはならんやろ」っていう突っ込みどころや矛盾点もありますが、そこはあんまり気にしない方がこの作品楽しめます。
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女子大学院生であるエリンは恋人である大学教授クリスピアンの両親の結婚35周年パーティーに呼ばれた。パーティーは両親が退職金を使って購入した郊外の豪邸で行なわれ、4人の兄妹とそれぞれの恋人たちがパーティーに集った。一家団欒の食事中、窓の外から飛んできたボウガンの矢が窓際にいた長女の恋人を直撃し絶命する。突然の事態にパニックに陥る一家に、動物のマスクをつけた謎の襲撃者たちが家族たちに襲い掛かる。果たして一家は謎の襲撃者から逃れることはできるのか、そして襲撃者たちの目的とは…?
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予告編の映像やあらすじだけ見ると、一家が謎の襲撃者から逃れるという内容に思えますが、実際のところは「人が死ぬ系ホームアローン」と評したように、襲撃者をあの手この手で虐殺・・・もとい撃退するというストーリーです。しかも、襲撃者を撃退するのは美人女子大生である主人公のエリン。理由は後半に語られますが、異常にサバイバル術や戦闘に長けたエリンが襲撃者を返り討ちにします。完全武装して余裕かまして油断していた襲撃者が、小娘と舐め切っていたエリンにボッコボコにされるのは非常に爽快感があります。この爽快感はやはり「ホームアローン」に近いものがありますね。
また、襲撃者を撃退した後にも物語が二転三転しますので、そういう意味ではジョーダン・ピール監督の「Us」に近いですかね。
ただ、問題点が無いわけでもありません。
こういうスプラッター系映画にはありがちなんですけど、登場人物が総じて馬鹿が多いです。何故なら、登場人物が賢かったら襲われないように慎重に行動しますからね。この作品でも単独行動したり不用意に外に出て行ったりして犠牲者が増えていきますので、「何でそんな行動するん?」って思うシーンが度々ありました。
また、個人的には「襲撃者グループのうちの2人が兄弟」という設定も不要に感じました。襲撃者が理不尽であればあるほど返り討ちに遭う様は見ていて爽快になりますので、下手に襲撃者グループの掘り下げはしないほうがいいんじゃないかと思いました。もちろん、「金持ちだけど仲の悪い兄弟」と「ならず者だけど仲の良い兄弟」と、対比的に描いているんだろうという意図は感じますが、それ込みにしても不要な設定に感じました。
まぁ、こういう系の映画で細かい設定の矛盾にツッコミ入れることほど野暮なことはありません。
美人女子大生に滅多打ちにされる男を見て爽快感を感じたい方は是非この作品を観てください。オススメですよ。