キル・リストのレビュー・感想・評価
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怪奇・怪作
一見、タイトルや、パッケージから普通のクライム映画かな?と思うでしょう。
ところがどっこいです。ところがどっこい!
ここで、○○でした~と言いたいのですが、簡単にジャンル分け出来ないんです。ホラーのようでもあり、ファンタジーのようでもあり、クライムサスペンスのようでもあり……
ぜひ、見てから判断してください。
こんなにジャンルがごっちゃになっていると、駄目映画になりやすいのですが、
そこが良い按配で混ざっているので、決して退屈しないものになっています。
演出は途中からなんとなく、ゲームを思い出します。
小見出しみたいな(何ていうんでしょう)暗転タイトルがたまに挟まってバトル、なので、
第一戦闘ステージ、第二ステージみたいな見方をしてしまいます。
なんか珍しい。
以下、ネタバレかつ考察(妄想)です。
この映画の疑問点は色々あって、見終えてからも考えることは沢山あります。
中でも、リストに載っていた人々は『殺される際に感謝の言葉を述べた』
どう解釈しても解決できない疑問だと思います。
そこを(妄想で)解決してみたい!
Q,なぜ殺されるのに感謝するのか?
A,主人公が集団の中で何かしらの役目を与えられていたため、喜ばれたのかな、っと。
仮面をかぶった彼らからは宗教的な香りがしますよね?カルトのような。
きっと救世主とか、祭主とかそんなかんじのものでしょう。
カルト宗教には『救世』という理念がつきもの。教義はこの世界からの解放や、死こそが救いだったりします。彼らは殺される事で、自己や世界の救世がなされる、と信じ込んでいた。だからこそ、殺されることを、人々は感謝した。
妻の感情の振れ幅がだいぶ危うく、悲しい顔をした後、後姿が映されて顔は見えないのですけど、わずかに笑い声を立てていたのが聞こえ、『えっ?笑った?』と思ったり、違和感の塊であったのですが、そんな彼女が最後は本当に嬉しそうに笑った。謎ですねー
もちろん熱心な信者である彼女にとっても、死とはご褒美。献身的に身近で支えていたからこそ、誰もが見守る晴れの舞台で、リストに載っていないにも関わらず死ねた。いやあ、嬉しそうでしたね。
迫る人々も、追ってきたのではなく、もしかしたら偶然でも殺してほしかったから駆け寄ってきたのかも知れない。
一度見ても、二度見ても意味わからない映画。
これがつまらない映画ならありがちですけど、おもしろかったので不思議です。
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