GODZILLA ゴジラのレビュー・感想・評価
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ゴジラは神か?
ストーリーは
1999年、フィリピンの原生林生い茂る森の中に深い洞窟が見つかり、中に巨大な生物の化石が発見された。セリザワ博士とグラハム助手は、現地に飛んで調査するが、その化石に何か生物の繭が寄生していることを発見した。繭の一つはすでに孵っていて巨大な生物が原生林をなぎ倒しながら海に這い出て行った痕跡がある。同じころ、日本のジャンジラ市にある原子力発電所が何者かによって襲われて大地震が起き、原子炉が破壊され、多量の放射線が放出される。被害を抑えるため発電所は原子炉の中に調査に入っていた3人の技術者を、原子炉の中に残したまま防護塀を閉じなければならなかった。犠牲になった3人の技術者の一人は、同じ技術専門家のジョー ブリデイの妻サンドラだった。ジョーは、妻を失い傷心のまま息子のフォードを連れて本国に帰る。
15年経った。子供だったフォードは、結婚して子供を持ち、アメリカ海軍に勤務している。妻はサンフランシスコの救急病院に勤める看護士だ。ある日、日本警察から電話が入り、父親のジョーが、放射能汚染で立ち入り禁止区域になった元の原子力発電所に潜入して逮捕されたという。フォードは父親の身柄を引き取りに、日本のジャンジラ市に向かう。ジョーは15年前に妻を失った原子炉破壊事故が、地震によって起きたという結論に疑いをもっていて、現地に潜入しては調査を続けていたのだった。ジョーに言われて、フォードも一緒に、もとの家のあった封鎖地域に潜入してみると、意外にも放射能汚染地域とは名ばかりで放射能はなく、空気はきれいだった。しかし二人は 警察に逮捕される。日本警察は何かを隠している。
二人が連行された原子力研究所では、セリザワ博士が、フィリピンから持って帰った巨大な繭が捕獲されていた。繭は強力な電磁波を発しているが、繭から巨大な昆虫のような生物が孵り、研究所は破壊される。それを見て、ジョーは15年前に原発を破壊し、妻の命を奪ったのは、この生物だったということを知る。しかし、このムートーと呼ばれる怪獣が暴れまわり、建物を破壊したときにジョーは、他の多数の人々と共に命を失う。原発を襲った大地震は自然災害ではなく、この怪獣が起こしたものだったのだ。ムートーは、海を渡り、ハワイを破壊して暴れまわり、米国西海岸に向かう。フォードは、父と母の命を奪ったムートーと対決するために海軍に戻る。そのあとを、宿敵ゴジラがムートーを追う。
セリザワ博士によると、2億7千年前の古生代では地球は放射能に覆われていて、放射能をエネルギー源とする怪獣ゴジラが生息していた。しかし放射能濃度が低下したため、ゴジラは地底に深く潜み、多くは死滅していった。しかし第二次世界大戦を契機に人々が 核開発を始め、繰り返し核実験を行ったために、ゴジラが目覚めて地上に姿を現すようになった。ゴジラにはムートーという寄生生物がいて、ゴジラの体に卵を産み付けて繁殖する。ムートーのエネルギーも放射能だ。いま、このムートーの雄と雌が繁殖のためにアメリカネバダ州の放射性廃棄物処理場に向かっている。彼らの進路となったハワイ、カルフォルニアの街々は破壊され被害は大きく広がるばかりだ。
フォード達、海軍特別班は、ムートーの巣を探し出して爆破し、無数の卵を破壊する。怒ったムートーが米軍を襲い、あわや軍隊は壊滅か、、、という時にムートーを倒すために追ってきていたゴジラが雄と雌のムートーを倒し、自分は海底へと戻っていった。ゴジラが人々を救ったのか。ゴジラは神か。というお話。
映画が始まる前に、米軍による太平洋上で1959年代から盛んに行われた核実験の写真が次々と映し出される。広島、長崎のきのこ雲も出てくる。放射能被害も出てくる。日本製オリジナルのゴジラでは、米国が繰り返し海洋核実験を繰り返すので海底に生息していた生物が突然変異で巨大化し、人間社会に復讐するために文明社会を破壊しにやってくるのかと思っていた。それだったら米国の核開発や、日本への爆弾投下、強引な日本への原発の売り込みなどに批判的で、被害国日本としては、きわめて政治的な反核というメッセージを含んだ映画になったはずだ。でも実際はそうでなくて、ゴジラはもとは古代ジュラ紀から白亜紀にかけて生息した巨大生物だったが、ゴジラは海底で眠っていたのに、人間の核開発にともなって起こされて出現する、というお話だった。アメリカは、眠っていた子を起こしただけだったという責任逃れのストーリーになっている。
暴れ回って放射能が欲しいだけなのに、原発を襲ったり、核廃棄物処理場をめちゃめちゃしたり、米軍から核弾を盗んで核弾頭を丸呑みするムートーは 人間に敵でもゴジラの敵でもある。これに向かっていく勇気あるフォード(アーロン テイラー)が不死身で戦う。アメリカの安全は俺が守るとでも言わんばかりに捨身の攻撃だ。フォードの妻も破壊されたビルの下敷きになったり、火傷を負った人々の救助に当たる。幼い息子などサッサと学童疎開のバスに乗せて先生にまかせてバイバイ。職業意識の強い軍人を父に、看護士の母をもった子供は可哀想だ。
この映画ではフォードの一家が主人公なので渡辺謙の影は限りなく薄かった。核弾頭を打ち込もうとする米軍と激論を交わしたり、ゴジラをもっと擁護して欲しかったけど。英語の台詞を最小限に絞られていたので活躍する場面がなかった。やはりこの俳優さんは、丁髷に着物姿で馬に乗っている姿が’サマになる。映画の最後で名前が出て来たので、宝田明も出演しているはずだが、どこで出て来たのかわからなかった。ゴジラは日本製なので、日本に敬意を表して日本人俳優を使ったようだが、映画の中で、お飾りみたいな存在で、残念。ジャンジラ市という、限りなく中国名に近い名前も、どうにかジャラジャラ整理して欲しい。
今回のゴジラでは、2匹のムートーにやられて、死んだと思ったゴジラが、むっくり起き上がって人間どもに興味を持たず、すたすたと海に消えていくところなど、思わずゴジラが大好きになってしまう。ゴジラはやっぱり英雄だ。大きくて力持ち。日本、ハワイ、カルフォルニア、ラスベガスと沢山の都市を破壊してくれるが、それはムートーの息の根を止めるため。放っておいたら沢山の原発が襲われて放射線が漏れ地球に死が蔓延することになる。人間の敵ムートーを倒してくれてゴジラ、ありがとう。ゴジラ、おまえ可愛いぞ。ミニチアのフィギュアが欲しくなった
青白く発光するゴジラかっこよすぎ‼︎
東京国際フォーラム
ジャパンプレミアにて鑑賞
昨年 パシフィック・リム
今年 ゴジラ
トランスフォーマー ロストエイジ
来年 ジュラシックワールド
と怪獣などが登場する映画が続々公開!
その中でもゴジラは以前から楽しみにしていた作品です‼︎
①良かった点
・ゴジラがリアルでかっこいい。特に発光して、口から発射するシーンはかっこよすぎ‼︎ 感動もの‼︎ 本作一番の見どころ‼︎
・ゴジラが生態系の頂点にいて神のごとく地球や人類を守る存在であるという設定。
・MUTOが放射線を餌にしているという設定。また、メスは羽がなくオスより大きいという設定。
・渡辺謙の堂々たる演技。
・映像技術が素晴らしい。
・原発や放射線、空爆といった日本の悲しい歴史をうまく利用している。
・怪獣映画ではあるがディザスター映画としても映像だけで見れば、前ゴジラを監督したローランド・エメリッヒ監督の2012やデイアフタートゥモローに引けをとらない。津波のシーンや橋のシーン、崩壊した街のシーンはディザスターの集大成ともいえる。
②残念だった点
・いつものことで細かいが冒頭の日本の風景や建物が変。
・登場人物の日本語の話し方が下手。
・冒頭の施設の揺れの見せ方が下手。
・妻が死んで必死になる父親の姿は素晴らしかったが、父親を死なせる必要はあったのか?父親を亡くしたことによって、それを糧に主人公が成長するという姿が見られないのが残念。父親にはもっと活躍してほしかった。
・もう少し人間ドラマを増やして泣けるシーンを出してほしかった。
・一つ一つの映像やアクションシーンはダイナミックで素晴らしいものの構成が悪いせいで盛り上がりにかける。
・MUTOばかり出ずっぱりでゴジラのアクションシーンが少ない。せっかく今回のゴジラ、メチャクチャかっこいいのにもったいない。
・第一弾の予告で印象に残った終末感溢れる上空からの落下シーンがインパクトなくなってる。やった意味あったか。
・主人公の妻が子供より旦那優先。普通はあんな状況で子供を人に預けないでしょ。
・敵怪獣はMUTOのようなオリジナルキャラではなく、モスラなどで良かったのでは⁉︎
・主人公あんまり活躍してない。
・モンスターズで才能を発揮したギャレス・エドワーズ監督の腕は大したことなかった⁉︎
なんだかんだ言って、すごく面白かったのでまた映画館で見たいです。
昨年、怪獣ファンが熱くなったパシフィック・リムをまだ見ていないので見比べたいし、製作が決定している続編も早く見たいです‼︎
盛り上げるのが下手すぎる。
今回のハリウッド版ゴジラの予告(特に特報)が、終末観の漂う絶望的な雰囲気だったので、本編をかなり楽しみにしていた。
何しろ制作会社がバットマンをあれだけダークなシリーズとして再生させたレジェンダリーだし。
で、残念ながら、この映画にはそんな深みは全然ない。基本的にはただの「ディザスター・パニック映画」もの。しかも娯楽映画としても、この映画下手すぎないか?
恐らく、新人監督ギャレス・エドワーズが大抜擢されたのは、前作の「モンスター」で「CGクリエイター出身の割にはそこそこちゃんと人間ドラマが撮れる」という事を証明して見せたからだと思うのだけど、この映画では脚本が悪すぎるのか、全くそれが生かされていない。
とにかく最近のハリウッド大作にありがちな「絵が上手い」けど「話と演出がクソ」の典型みたいな作品になってしまっている。
ゴジラの登場シーンを先延ばし、先延ばしにし、覇気のない登場人物たちの会話が続く・・。そして誰も興味のない敵怪獣、「M.U.T.O」の秘密が徐々に明らかになる過程に1時間・・。
なんじゃこの映画のバランスは!??
インタビュー等によると、この監督がやりたかったのはスピルバーグの「ジョーズ」の演出らしい。つまりモンスターがその姿を現さず、姿がなかなか見えない事で恐怖が膨らむって演出ね。
いや、全然できてねーよ、それ!!!中盤でゴジラ一回完全に登場してるし!なんで一回登場してからまた「姿をほのめかす」みたいな演出してんの?みんなもうゴジラの大きさも姿も知ってるんですけど・・
絵作りに陰影がある方が「絵としてかっこいい」とか「想像力が掻き立てられる」っていうのはわかる。でもジョーズにしても、同じスピルバーグの「ジュラシックパーク」のスリラー映画的演出にしても、あれが成立するのは結局「人間が食われる」っていう根源的な恐怖があってこそ、シルエットが現れた時の「うわー、出たー!」につながるわけで。
そもそもゴジラの恐怖ってそういうものとは違うのでは?「津波・地震」のような、その圧倒的パワーに人間にはなすすべもないという恐怖こそゴジラにふさわしい。例えば「宇宙戦争」のトライポッドの登場シーンの様にに全てが破壊尽くされる「ああ、もうこの世の終わりだ・・。」みたいな、血の気の引くような感覚。ああいう恐怖だと思うけど。その意味ではまだ「クローバーフィールド」の方が的を得ていた気がする。
結局「恐怖の対象」としてゴジラを描けてないから、別に姿一部見えようが見えまいが、残念ながら演出の効果が全く出ていない。それなら「パシフィックリム」「キングコング」みたいなバトル路線でやればいいのに。中途半端なんですよ・・。
それにそのゴジラ初登場シーンだけど、展開が本当に下手。
たたみかけるアクション→盛り上がり最高潮でゴジラが遂に登場→バトルシーンをスキップ→はあ?
それは「焦らし」って呼ばないよ。ただ下手なだけでしょ・・。
観客の心理が全然わかってない。
あそこでほとんどの観客が萎えたと思う。
で、最終的にやっと見せてくれるバトルシーン自体もはっきり言って「パシフィックリム」の方が内容が面白い。
バトルの展開が乏しいから、ただ、だらだら怪獣が相撲取ってるだけみたいになってしまっている。
もっと技が決まった時のカタルシスがないと。せっかくの必殺技、放射熱線が決まっても相手が溶けるわけでも、燃えるわけでも、爆発するわけでもなく・・。「え?こんなに地味なの!?」って感じ。
しかも、その間に人間ドラマパートを挟むからテンポの悪いことったらない。何回も中断するせいで、バトルに集中出来ないし、最早展開を追いかける気分が失せてくる。わざわざアクション場面の盛り上がりを自分で抑えているようなものだ。
というわけで、ゴジラを復活させてくれて、ちゃんとリスペクト払ってくれた事には感謝するけど、別の監督と脚本家で、もっとダークな次作をお願いします!(多分ヒットしちゃったから無理だろうけど・・。)
追記:ゴジラファンとしてこの映画で唯一うれしかった?のは敵キャラMUTOの「EMP」という電磁波により電子機器を無効化する能力。
自分が子供の頃、ゴジラがこの能力を持っていたらなーと考えていた設定だったのでワクワクした。例えばゴジラの背びれが発光するとEMPが発生するだとか。そうすれば、ゴジラを空爆で攻撃出来ない理由になるから、いい設定だと思うけどな。次回はゴジラの能力に取り入れてくれないかなー。
最低…
海外で見ました。ゴジラが登場するシーンが全篇の1/5までもないと思う。予告は確かにすごい編集だな…実際見てみたら全然関係ない怪獣こそ主役の感じ…もうゴジラ映画としては最低だね。
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