GODZILLA ゴジラのレビュー・感想・評価
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ゴジラはガメラじゃないんで・・・
2D字幕で観た。論外のエメリッヒ版(あれはゴジラじゃないよ!)に比べると、悪くはないけど、やっぱり何か違うと思った。日本映画をリスペクトしてくれていることは、充分伝わってきたが、子どもの頃から親しんできた私にとっては、いろいろ気に入らない点が数多くあった。まず第一にムトーが出てくること。ゴジラ一体に絞って描いてほしかった。それから、東宝作品でも地球を守るとかあったけど、いつも良い子のモスラやガメラと違って、基本的に悪役、壊し屋なので、そっちの方が魅力的だと思う。「ガメラ対ギャオス」にストーリーが似ていること。ゴジラの形態についていえば、太りすぎで、背びれがステゴザウルスみたいで違和感があったこと。放射能を吐く時に背びれが白光りしなかったことなどだ。まあいろいろケチをつけたが、ゴジラじゃなければ、それなりにおもしろく観たので、厳し目の意見だが・・・
迫力は圧倒的!
あまり怪獣映画は見ないが、今回のゴジラは見てみたいと思い見てきた。
当然ゴジラが主役なのだが兵士の家族愛が半分以上時間を費やしていた感がある。
映画のCGはいつものように良く出来ていて本当に街が壊されている様だ。
ゴジラもかなり日本版ゴジラに近くなってきたけどまだアメリカ的なマッチョ的だし、顔が爬虫類のイグアナ的に見える。
映画の中でゴジラは鼻息をしているシーンがあるが、肺呼吸の生物!? だとしたら海を泳ぐシーンや普段生息している環境(深海)での息は!? 水中になるとエラ呼吸になるのか!?
その点ムートーはいかにもアメリカ人が想像しそうなスマートな怪獣にデザインされているなあ‥‥
渡辺謙もかなり出ていたが日本映画と違いあまりしゃべるシーンが多くなく、いつも何かを考えている顔だった。(役的に仕方ないか)
いつも思うのだけどアメリカ映画は必ず家族愛や友情を強く表現するように思うナゼだろう!? 思うに現代のアメリカ人はそう言う愛に飢えているのか? だからそのような愛を表現すると喜ぶし、表現しないと当たらないのかも‥‥
アメリカ的ゴジラ
人間の力で壊してしまった自然は人間の手では救えない。
共感できるテーマでしたが、ゴジラがヒーローのように扱われているのが共感出来なかった。ゴジラに伴走する空母なんてびっくり。
ゴジラに破壊されちゃうよ!!確か日本のゴジラは破壊王で人々は逃げ回っていたような。
アメリカ人はヒーローが好きなのかな?ゴジラもヒーロー的な扱いになっているように感じた。
ローランドエメリッヒ版のゴジラに比べたらゴジラはちゃんとゴジラの造形をしていたので安心した。
カメラアングルやゴジラの見せ方(少しずつ少しずつ見せていくやり方)もよかったと思う。音楽はやはりあのゴジラのテーマが聞きたかった!
『GODZILLA』を弁護する。
意外にも否定的な意見が多いので、弁護の方向で書きます。
今作はハリウッド映画にしてはめずらしいアプローチを二つしている。
① 怪獣を原始的(非信仰的)な神として描いている。
② アメリカの核をネガティブとして描かれている。
① は神が通った後は破壊と死が残されるといった意味での神である。簡単に言えば“自然”そのものといえる。(ムートーが通った後がそれを端的に表している)そして、それとは矛盾しているかのように思えるが、いや、矛盾しているからこそ崇高な存在になり得ているのが描写されている。フォードが最初は「怪物」といっていたゴジラにクライマックスでは言いようの無い感情にとらわれる場面がそれを示している。それなのにゴジラは傍若無人に振舞う。(ラストシーンの「何だよ?」の目にそれが表れている)それから観ればこれは『平成ガメラ』より『大魔神』寄りの映画だ。
② は少し込み入ったつくりになっている。ゴジラを核で殺そうとしたが殺せない → 怪獣三体を核で一気に殺す。「今度はメガトンだからうまくゆく」→ 芹沢の告白 → ムートーに核を奪われサン・フランシスコに現れる → 核の回収。の流れは非核を支持した田中友幸イズムをアクションに落とし込んだ段取りだとわかる。
以下、気がついたことを書いてみる。
〇 怪獣を自然=災害で括るなら、ラストで家族が再開するのはデザスター映画の定番。
〇 作中で銃を発砲しないフォードが最後まで生き残るのは力で解決するやり方を暗に批判している。
〇 怪獣が登場する場面には子供がいるのは怪獣映画が誰のものか分かっている証拠だ。
〇 怪獣映画定番の電車で遭遇もある。
〇 提督役にリベラル寄りの作品に良く出演するデイビッド・ストラザーンが演じているのは興味深い。
〇 渡辺健が演じる芹沢博士は志村喬が演じた山根博士を参考にしたものだろう。
ゴジラファンには二種の人がいると考えている。それは……
「ゴジラ映画が好きな映画(一般)ファン」
「ゴジラが好きなゴジラ(映画)ファン」
今作はあきらかに後者のために作られている。そして私は紛れもなく後者だ!
うーむ、ゴジラかなこれ?
ゴジラの登場までに1時間かかってる、間伸びしてる、ゴジラの恐怖は伝わってこない、CMがハイライトシーンだ、ゴジラを倒さないの?また続編を作る気なの?渡辺謙の存在感無し、セリフ無し。IMAX3Dで観たのに立体感無し。
続編に期待
えーっと
正直なところ
ゴジラ出番少なっ‼︎
って感じでした
ゴジラ観たの初めてなんでこれが普通かどうかは知らないんですが
もっとゴジラのバトルシーンを観たかったので
うーん 結構ドラマな感じ
でも迫力は凄かったです
続編出るっぽいのでそれに期待します
やっぱ日本が作らなきゃ
前のゴジラよりは元祖ゴジラに近づいた。
ストーリーは一作目ゴジラから一気に東宝チャンピオン祭りゴジラになり、敵を倒して海に帰っていくという、悪ゴジラとヒーローゴジラを一本にまとめたって感じ。
鳴き声に不満。オペラを観に行って違う音楽を聞かされた感じ。
海に帰っていったから二作目あるのかな?
8月6日にIMAX3Dにて鑑賞。
前半は意識を保つのに苦労しましたね。退屈な時間が続くことに意図があるのは感じていたけれど、やはり救えない。ドラマは全く深まらないし。普通に編集したら4時間になったそうで、そこからカットしていって『ジョーズ』と同じ124分。カットされた中には芹沢の父親が広島で被爆したエピソードを詳細に語り、第七艦隊提督の父親は逆に投下した当事者だったと語るシーンもあったという。あの止まった時計は相応に饒舌であったと言えなくもないが評価は低い。主人公の姓がブロディだとか、ゴジラが初めて姿を現す時間のこととか、停電と未知との遭遇のこととか、もうニヤリとも出来ない。
ムートーの卵を『エイリアン2』よろしく一網打尽にするくだりもカタルシスなどあるわけもなく。なぜ奴らが再びこの地上で繁殖を始めようとしているのかを考えると、それは人間の自業自得なのであり、とりわけ大国のエゴや欲望が幅を利かせている文脈に沿ったもの。奴らにとってはまさにそれらこそが餌なので、その繁殖が進めば世界の「文明」は退行するだろう。しかしやがては繁殖がとまる。そのときの世界はもっとクリーンなものになっているのではないか。そういう構図が少しも表面化されないままなのでムートーはヘドラ的でもない。
とりあえずゴジラには第七艦隊をむちゃくちゃにしてもらって、それからムートーとの対決、というのがベターだったよね。
リアリティを超越するためのメッセージ性は無かった。それでもゴジラの格闘シーンには胸が躍った。そしてそれだけの作品。
ま。いっか。
伊集院さんがラジオで言ってた通り、じらしがうまかったなー。ゴジラ全然出て来ないでやんの。長い親子のヒューマンドラマがあってで、出てきたと思ったら、ムトーかよっ!
でも、最後にしっかりみせるところみせてくれた。しっぽでどーん!!でもう満足。
さらにムトーの口にがーぁ!!
渡辺謙の意図とゴジラの意図は最後までよくわからなかったし、原発に対して考えが甘すぎるけど、ま、いっか。
もっと観たかった、その勇姿。
日本の名怪獣「ゴジラ」が、またハリウッドで製作された。
もうやめておけばいいものを…(爆)なんて初めは思ったが、
かなり前から何度も流されてきた予告に少なからず胸が躍る。
今回は日本から渡辺謙も参戦している。
じゃあこれは原版をもう一度観ておかなければ!なんて思い、
劇場鑑賞をするつもりが…観逃してしまった(涙)
仕方なくBSで観直した感想は、やはり良くできている!
当時の特撮映像に、市民は本当に怪獣がいるんじゃないかと
恐れ慄いたそうだ。今観ると笑える箇所も初めてじゃ相当怖い。
自分が物心ついた頃のゴジラは既にカラー映像で、原版以降の
怖いゴジラからコミカル路線に移行しつつある頃の怪獣だった。
可愛いゴジラを(モスラに引き摺られたりする)笑って観ていたが、
原版を観返せば、とてもそういう娯楽ムードの作品じゃない。
空襲の恐怖、原爆の悲劇、様々な戦況を乗り越えてやっと、
日本人が復興を遂げようとしていた矢先の米国の水爆実験。
最近の原発事故や津波の恐怖と合わせ、どうして日本はこんな
悲劇にばかり見舞われるんだろう、と思ってしまう。
今回のハリウッド作は、そんな過去を取り入れながら、新しい
ゴジラ映画を築いた、との宣伝に頷ける部分は多いのだが…。
ゴジラの姿も鳴き声も(今までより)遥かに良いと思った。
ただ、なかなか出てこない。いつまで待っても、姿を見せない。
もったいぶってんなー。と思いながら、あの夫婦怪獣ムートーの
造詣がどうも気に入らない私は、早く出てこいよ!と思っていた。
俳優陣も頑張っているけど(しかし渡辺謙の影が薄過ぎ、彼は
芹沢博士なんだぞ!)やはり主役は怪獣なので、その恐ろしさが
存分に描かれる中盤以降がいちばんの見どころ。J・ビノシュが
あれだけ!?という出番にも驚いたが、キックアスの成長ぶりと、
あのオルセン姉妹の妹エリザベスが出演しているところも嬉しい。
(お次は兄妹役をやるんだっけ?)
観所、キャストも盛り沢山で、迫力映像も素晴らしいんだけど、
やはり物語の内容は…米国軍隊主導の怪獣映画で新味はない。
十分に日本をリスペクトしてくれているのは分かるんだけど、
(自分を含め)恐怖を味わっていない者にはゴジラの存在意義を
示す重厚なメッセージを描くことはやはり難しいのかな、と思う。
(音楽もかなりリスペクトされていて最高♪でもあれが聴きたい~)
素晴らしい
ゴジラVSキングギドラVSモスラを観てから、ゴジラに興味がでた。
特撮の良さに存分に浸った上で、今の最新技術を駆使したゴジラは私の目にどう映るのかが興味深かった。
今までの歴史の良いところはそのままに、現代の映像と音響技術を駆使したとてもすばらしい作品に仕上がっていた。
ゴジラの鳴き声や、
ムトー夫妻のやりとり、
ムトーママの、子供が死んだことを確認したときの表情が特にすばらしかった。
怪物=単なる破壊行動のみを楽しむ生き物ではないということをも改めて実感させられた。
しかし、あいかわらず外人が日本への見方をなにか誤っているところには思わず失笑。
オリジナルに近い迫力!
アメリカの前回のゴジラはまるで大トカゲの爬虫類というイメージでオリジナルにほど遠いイメージ。だが今回はオリジナルにかなり近く表現されていて大迫力だ。上映館はタイだったが、吹き替えながらほぼ理解できる内容だった。ゴジラの登場回数が少ないのが物足りないが、それがむしろゴジラの神々しささえ感じられた。火を吐くシーンや咆哮するゴジラの口元の震えなどはきわめてリアルだ。日本の東北大震災を彷彿させるシーンもあえてタブーに切り込む監督の意欲を感じさせる。渡辺健の演技力や英語力にも冴えがみられ、いよいよハリウッド俳優にも板についたようだ誇らしい。
酷い、と言わざるを得ない・・
まず私は<ゴジラファン>というほどには、ゴジラ映画を見ている訳ではなく(90年代から2000年代にかけて制作されたものを数作見ただけです)、しかし映画はとても好き(映画に求めるのは、2種類です。”内容の重厚さ”か、”ドカンと痛快なアクションやファンタジー”)である、という立場を明示した上で、感想を書かせてください。
個人的観点ではありますが、この2014年版ゴジラはどちらにも当てはまっていません。まず、「内容」と言えるほどの内容は皆無です。核問題や原発は導入部分で雑な道具として使われているだけであり、
人間の心の機微が描かれている部分も皆無です。
一方の「ドカンと迫力、痛快さ」ですが、こちらは皆無とは言えません。確かに、ハリウッドの技術を感じさせるゴジラのヴィジュアルは、なかなかのものがあります。この点のみにおいて、1.5をつけました。
ただし、多くの方が仰っているように、ゴジラの登場シーンは圧倒的に少なく、また私が最も欲求不満であったのは、戦闘シーンが少な過ぎて、戦いの結末もあっけなさ過ぎる!!ことです。
途中で戦いがようやく始まったと思った途端に違うシーンに変える作り方は、下手な気取った演出としてしか受け止められず、イライラしてしまいました・・。
ゴジラ、というのは怪獣映画であり、この真夏の暑い時になんかすかっとしたくって見に行った、というガス抜きには寄与してくれない映画でした・・。
何を狙ったのか、何を描きたいのかの視点も不明瞭で、欲求不満だけが残ってしまいました。
ゴジラの意義を総括しつつ娯楽大作として描く意欲作
※ネタバレ無いけど長文注意です
ハリウッド版『GODZILLA』リメイク作、遂に日本公開!
幼い頃からゴジラ大好きな自分としては、全米公開から
2ヶ月も開きがあるのは拷問みたいなもんでした。
監督は英国出身の新進気鋭、ギャレス・エドワーズ。
様々な雑誌等で日本人顔負けのゴジラ愛を語っていた
彼は一体、どんなゴジラを作り上げたのか?
* * *
この映画で何より素晴らしいのは、ゴジラ。
ゴジラの一挙手一投足から目が離せない。
見よ、威風堂々たるそのフォルムを!
聴け、空気を震わすその大咆哮を!
“恐ろしい”ではなく“畏(おそ)ろしい”と
呼ぶに足る、その圧倒的な畏怖と厳格さ!
日本版の造形を踏襲しつつ、
いっそう力強くなったその立ち居姿。
まさに映画史上最強の生物と呼ぶに相応しい風格だ。
遂に全身を現したシーンには身震いがしたし、
◯◯を◯◯する際の、◯◯の先から◯◯までが
順々に◯◯していくシーンなんて『うおおぉ、
遂に出るかぁ!』とムチャクチャ燃えた!
(◯◯ばっかじゃねえか)
昨年の『パシフィック・リム』はド派手な
戦闘演出に関しては『ゴジラ』以上だったと思うが、
今回のゴジラは怪獣の重量感の表現や
リアリティにおいてはその上を行っている。
咆哮の際に身体を小刻みに震わせる獣のような所作や
(相手を威嚇しようと吼える熊を連想した)、
信じられないほど巨大な生物を目にした際の人々の
呆然とした表情も現実味に溢れていて素晴らしい。
ちなみに監督いわく、腕のデザインは武者鎧の
籠手(こて)を参考にしているそうな。
成程、終幕間際のゴジラの姿は孤高の戦士のよう。
戦って戦って、傷だらけになって倒れても、
同情のひとつも、見返りのひとつも求めない、
途方もなく気高い存在に映るのだ。
* * *
1954年当時は反戦・反核の象徴であったゴジラも
年を経るほどに様々な意味合いを帯びるようになった。
ゴジラは子ども達のヒーローとなり、
特撮映画史におけるマスターピースのひとつとなり、
環境破壊やテクノロジーの暴走に対する戒め、
あるいは自然の脅威の象徴となった。
今回のギャレス・エドワーズ監督版『ゴジラ』はそれら
すべてを几帳面にも網羅しようとしていると感じる。
まず、今回のゴジラは生態系のバランスを乱すものを
駆逐する一種の神、“神獣”として現れる。
かつて水爆実験でそのゴジラを殺そうとしたという
設定も、自然をコントロールしようとする人間の
(言うなれば西洋的思想の)傲慢な行動として
批判的に捉える事ができると思う。
また、反戦というメッセージ性こそ弱まったものの、
放射性物質をエネルギー源として害を為す生命体
MUTO(ムートー)をゴジラが狩るという流れは、
反核・反テクノロジーという点でやはりブれていない。
ゴジラが上陸する際の津波に無数の人々が呑み込まれる
描写も、彼が荒ぶる自然そのものであるとの象徴だ。
明らかに3.11を意識したあの描写。恐ろしい光景だった。
* * *
だが残念ながら、
本作を完璧な映画とは言い難いと感じるのも事実。
個人的には、不満点は大きく4つある。
①今回のゴジラは、人類を救うヒーロー
としての側面が強く出過ぎたのではという点。
本作ではゴジラが直接街を破壊するシーンが少ない。
津波のシーン以外、ゴジラによる人的被害は
殆ど描写されない。
敵怪獣を登場させた以上はそれも仕方無いかもだが、
予告編や広告コピーを見て期待していた
『極限の恐怖・絶望』は物足りなかったなあ。
初代ゴジラから感じられた、荒ぶる災厄のような
恐怖も味わってみたかった。
②あと15分くらい怪獣どうしのバトルを見たかった!
最初のバトルをTVのニュース映像で見せるのは……
意図は分かるがフラストレーション溜まります。
リアリティ重視とはいえ、人間の目線でバトルを
見てるシーンが多いので、豪快に闘ってる様が
良く見えないんすよね。
クライマックスではガッツリ肉弾戦が見られるが、
それまで焦らしに焦らした分、もう少し長く見せて
ほしかったなあというのが正直な所。
あ、けど、最後の決め技は壮絶で◎!
③登場人物たちの行動理由が分かりづらい点。
例えば芹沢博士がゴジラに対してどんな感情を
抱いているのかが僕には今ひとつ掴み切れず。
主人公の行動にもイマイチ主体性が感じられないし、
主人公の父も消化不良のまま退場してしまった感が。
いや、登場人物らの行動目的や理由は
セリフでちゃんと示されていた気がする。
だが物語の展開をこま切れにし過ぎた為か、
あるいはキャラクター1人1人の行動を整理して
見せられなかった為か、なぜだか支離滅裂な行動
に映ってしまっているような……。
④物語のテンポ。
これは③にも似た話になるが、
ゴジラ対MUTOという物語の大きな流れに多くの
登場人物のドラマを盛り込もうとして、それらを
さばき切れずにテンポを悪くしているという印象。
例えばMUTOの列車襲撃シーンや主人公の妻エルが
避難するシーンなどは細切れにせず、ひとつの
長いシチュエーションとして見せた方が
緊張感が途切れず効果的だったのではと感じる。
……まあこれは“下手の横見”ってヤツかしらん。
劇場公開作2作目にしてこの超大作を作り上げた
エドワーズ監督はものすごい才能の持ち主だと思うし、
ゴジラへのリスペクトも本物だと思うけれど、
ストーリーテリングの面ではまだ課題アリかも。
* * *
ただし。
『ゴジラの根底に流れるテーマが薄れてしまった』と
低評価をつけている方々もわりと多いようだが、
その点では僕はあまり不満は抱いていない。
現代の凄まじいVFXでゴジラを観られることは
僕には喜び以外の何者でもないし、ましてや
ゴジラが狭い日本のみならず、世界で受け入れられる
キャラクターとして復活を遂げた事は嬉しい限り。
確かに、ゴジラという存在が投げ掛けるテーマは深い。
だけど、その深遠さに観客の僕らが気付き始めたのは
それなりに歳を重ねてからの事ではなかったか。
少なくとも僕が幼い頃、
初めてゴジラに夢中になった理由はもっと単純だった。
彼は最高に強かった。最高にカッコよかった。
僕にとって彼は無敵のヒーローだった。
今回のゴジラも一種のヒーローとして描かれていた。
彼がスクリーンに出現する度、僕はその
猛々しく勇壮な姿に目を釘付けにされた。
多分、それでいいんじゃないか。
ゴジラに憧れた子どもなら、大なり小なり、
いつかその存在意義に気付いてくれる。
ゴジラが2014年まで生き残り、そして今回
世界規模で復活したのは、日本だけでなく、
監督のような世界中の熱心なファンがその意義に
共鳴してくれてることの証明じゃないだろうか。
* * *
大ヒットを受け、続編制作が既に決定している本作。
次回はモスラ、ラドン、キングギドラを登場させようと
エドワーズ監督は企んでいるらしい。
え、うわ、それってまんま『三大怪獣地球最大の決戦』
(ゴジラシリーズ第5作)じゃん(笑)。
次回作はどんな風にリアリティを加えてくれるのか?
1作目からどんな進化を(監督も含めて)遂げるのか?
今からもうワクワクしている自分がいる。
楽しみだ。
〈2014.07.26鑑賞〉
.
.
.
余談:
けっこうな数のレビュアーさんも書かれているが、
今回のゴジラは平成『ガメラ』シリーズや
『ゴジラ モスラ キングギドラ 大怪獣総攻撃』
(どれも金子修介監督)が目指していたであろう
路線にけっこう近いと感じる。
どちらも非常な意欲作で、特に『ガメラⅡ』は傑作だ。
しかし『ガメラⅢ』は内省的な内容に収束して
しまったし、『~大怪獣総攻撃』はドラマ面や
テンポに難のあるいびつな作品になってしまったと
個人的には感じている。
とはいえ、最近の日本で巨大怪獣が登場するのは半分
パロディ的な笑いを打ち出したような作品ばかりだ。
『所詮は子ども・マニア向け』という風潮もあって
大予算を組ませてもらえること自体少ないのだろう。
今回のゴジラがヒットした以上、日本で
新作ゴジラを作るのはしばらく難しいと思う。
だが、今回のゴジラに奮起されて、いま一度意欲的な
特撮映画が日本で作られてほしいと切に願う。
(余談も長い)
期待を裏切られた映画
今まで沢山の映画を観てきましたが、今作ほど前評判と予告編に悪い意味で裏切られた映画は久しぶりでした。
まずハリウッド版ゴジラですが、98年にも作られており、これはとてもゴジラとは呼べない作品でした。
そして今年はゴジラ生誕60周年となる節目の年であり、またハリウッドでどうなるかと最初は不安でしたが、予告編を見た限りではアメリカが作った感じの醜悪さが全面的に出て来たものの、かなり本家の面影を残していたので少し安心して劇場に足を運びました。
冒頭では水爆の映像とゴジラを結びつける描写
初代ゴジラではキーマンだった芹沢博士を演じる渡辺謙
破壊される原発と何か生物がいるという恐怖を煽る演出
ここまで期待のボルテージを上げさせて登場したのはゴジラ....ではなく顔がガメラに出てくるギャオス、カマキリのような足が6本生えて翼がある何をモチーフにしたのか訳わからん未確認生物(ムトー)
今まで散々ゴジラと関連あるのかと思わせていた描写はほぼこいつでした。
しかもオスとメス2体出てきてこいつらがアメリカを破壊しまくります。
え、この映画主役ゴジラのはずだよね、いつ出てくるの....?とムトーがある程度暴れた所でやっと主役登場。
もう、これならタイトルからして詐欺です。
そしてゴジラがこのムトーと戦って最後に背びれが青く光り、おっ、今作はちゃんと熱線は吐くのか、前作のハリウッド版には無かった演出だと最後の期待をよそに、出されたのはゲップのような青い炎。
しかも熱線による派手な爆発などの演出もなし。
おいおい、20年前の日本のゴジラの演出の方がずっと迫力あるぞというレベルでした。
そして無事ムトーを倒し悠然と海に帰還するゴジラ。
予告編ではゴジラと米軍が全面的に戦うイメージだったのに、ただ人類の味方をして帰るのは、初代や昭和初期、平成ゴジラシリーズの完全悪役のゴジラが好きな自分にとっては、見た目の醜悪さも相まって非常に違和感を感じました。
内容は言うまでもなく星ゼロですが、音楽が本家の影響を受けているのがよく分かり、迫力があったのと、何も本家を知らずにアクションだけを楽しむならば評価できたので星2つとさせて頂きます。
ゴジラ出番少なすぎ((+_+))
こんな映画だったんだ・・・
なんだこりゃ?って感じでした。
話の内容、浅~っっ(T_T)
はっきりいって、すごいつまんなかった・・・
ゴジラって悪者ってイメージだったんだけど、違うんですね。
だったらもっと出てきて欲しかったな。
出番少なすぎ!
その代わりに、ルックスがえげつないムートーとかいうのがバンバン出てきます。
これがまた気持ち悪いのだ。
ゴジラがムートーの口をこじ開けて、青い光る炎(?)みたいなのを思いっきり吐き出したシーンが素晴らしくステキでした♡
それとゴジラの雄叫びがやっぱり芯に響きますね☆
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