「予備知識なしでも問題なし」GODZILLA ゴジラ アメリカナイズさんの映画レビュー(感想・評価)
予備知識なしでも問題なし
ゴジラ作品の中でこれが1番!といった思い入れは全くない人間ですが、この作品は十分に楽しめました。
IMAX3Dでの鑑賞です。
まず演出について。人間ドラマを中心として描くことで、人間視点からの怪獣の極大ショットが多くあり、スクリーンから伝わる圧迫感や緊張感には並々ならぬものを感じました。 特に3D上映がこの効果を大いに上げています。
車のフロントガラスからのショットでは、ワイパーだけが浮き上がり、観客のピントが自然と奥の怪獣に合う。日常的には視界にとらえないものを敢えて3Dで浮かび上がらせることで、まるで自分が実際にその車に乗っているかのような臨場感を生んでいます。
こういった3Dをうまく用いた親切な演出が多くあったように思います。
ストーリーについては、全体としては間延び感が拭えないなー、という感想を持ちました。
ゴジラ登場までを比較的長く引っ張っておきながら、やっとでてきた!ゴジラの咆哮!おーボルテージ高まる!と思ったらシーン切り替わり→平穏な場面→またでてきた!ついに戦うか!→場面切り替わり、みたいな形が何度かあり、どうも盛り上げ下手なように感じましたね。笑
その割に描かれる人間ドラマには真新しさを感じるものはほぼなく、ただクライマックスまで尺を持たせる引き伸ばしに思えてなりませんでした。
ただ1つ目を見張る部分としてはストーリーの中心となる核について、渡辺謙とアメリカ軍の責任者?が対立する場面。わざわざ広島の話を出してまで立場を対立させ、そして結果的に正しかったのは核を用いようとしたアメリカではなかったという結論に行き着く。これをハリウッドが作ったというのは見るものの思想がどうであっても新鮮味のある物ではないでしょうか。
まぁこの点以外ではまるで退屈なストーリー展開ですが、元々さほど話の内容に期待していたわけではないし、ある意味頭を使わないで見れるので、この映画としては別にいいんじゃないですかね。笑
とにかく映像の迫力、音響どちらも非常に質の高いものだったので満足できました。
ぜひIMAX3Dでのご鑑賞を!