かぐや姫の物語のレビュー・感想・評価
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ちょっと長く感じました
予告で疾走するかぐや姫の姿を見たり、制作費50億ってのを聞いて 無闇に期待値が上がってしまっていた…。
かぐや姫の童話は誰もが知ってるけどそこから読み取れるモノとは…? じっさいよく分からない話ですよね。寓話でも教訓でもないし。意味が分からない。
このかぐや姫の物語も原作に忠実な作りなので、意味がわからない部分は同じ。
そこにプラスで描きたいところも ?? よくわからなかった。
アニメ表現に挑戦しようという心意気は感じるしパワーは伝わってきた。
しかし謎の物語に登場人物の心の奥がよくわからないまま話は終わる。
制作費と制作期間を抑えて90分くらいにして小品とすればよかったのではと思いました。
豊かな筆致と淡い水彩で描く日本人の美意識
同じジブリ作品でも「風立ちぬ」よりも優れた世界に誇るべき日本らしいアニメに仕上がった。
筆の持つ豊かな線描、水彩のグラデーションと光の描写、そうした表現力で実写では描けない世界が、観るものの心を自由に躍らせて、最後まで離さない。
竹取物語という古典的寓話をベースに、宇宙観、宗教観まで巻き込んで、壮大な物語にまとめ上げた高畑勲監督の手腕に脱帽した。
最後のシーンに、釈迦如来来迎図のモチーフを持ってきて、あの音楽を流す、独特のユーモアも、私には違和感なかった。
なによりも、観るものの想いを掻き立てられるアニメだろう。
深ーーーい!
竹取物語
本年ベスト級です
琴線に触れる作品。
今まで生きてきたことを優しく肯定してくれたようなメッセージを感じた。
人間も半世紀近く生きてくると、世の中綺麗事だけでは生きていけないことは良く分かっている。
時に人を騙したり、利用したり、力を借りたり貸したり、泣いたり笑ったり、怒り争ってみたりする。
人間関係が上手くいかず悩んだり、世の中の不条理に唇を噛んだりしながら今日まで生きてきた。もちろん楽しい事や幸せに思える事だっていっぱいあった。
その全てを「それでいい、それでいいんだよ」と優しく包んでくれるような作品だった。
「そうやって世の中は回っていくんだよ」そう言っているように感じた。
言葉では上手く説明できないが、とにかくこんな世の中だって、全然生きるに値するんだ。
色々ありながら皆で生きて、そして回っていくんだ。
素晴らしい映画でした。
大スクリーンで観るからこその説得力ではないだろうか。
本年ベスト級どころか、生涯ベストでも良い作品だと思いました。
帝!
もう一度見ると良さがわかるかも ...
今回このかぐや姫を見に行こうと思ったのは、こちらでの評価が
高評価が多かったからだ。
ジブリ作品は好きでほとんど映画館で観た。
風立ちぬ観たが、1度目は映画の良さが分からなかった。
しかし、もう一度見るとなぜか涙が出てきた。(感動したのでしょう...)
今回のかぐや姫も、ハッキリ言ってう~ん!?でした。
それは、どの部分に8年の歳月の構想を使ったのか?
絵の描き方も私から見るとどうも手を抜いた絵にしか見えなかった
。
最後の月からの迎えの月人の乗ってきた雲!?と音楽がまったく
イメージと合ってなかった(大勢来過ぎ、音楽がチャライ)
それとかぐや姫の顔が絵のタッチによるが変化し過ぎに感じた。
かぐや姫の育ての翁はド田舎の竹細工職人だったのに、
色々勉強はしたと思うが宮中のしきたりや公家の事を知り過ぎていないか?
とにかくいつものジブリタッチと違う絵とか、物語内容に1500円は高いと
感じた。
しかし、風立ちぬの様にもう一度見ると伝えたかった事が分かるのかな ...
でも多分もう見ない!
私の思うジブリ映画は「千と千尋の神隠し」以降はどうも違うような気がするのは私だけだろうか ...
最高に良かった
これは高畑監督の最高傑作だ!
スタジオジブリの高畑勲監督が8年の歳月をかけて制作した「かぐや姫の物語」。14:50からの上映はほぼ満員。子供連れの姿も多かった。高畑監督といえば、僕のような古いアニメファンの中では、宮崎駿監督と並んで神のような人だが、最近の作品はどうも外してるなーと言うものが多かったのも事実。でも、僕にとっては、親子で初めて連れて行ってもらった映画が「アルプスの少女ハイジ」だったし(生まれて初めての映画を見ての号泣体験)、その後も「母を訪ねて三千里」とか(多分この作品が、僕にとってのアルゼンチンを意識させた初めての作品)、「未来少年コナン」(言わずもがなの、宮崎駿との名コンビ作品。アニメシリーズは何度見たことか)、さらには「じゃりん子チエ」など、高畑さんの作品に実は僕の人生は結構影響を受けている。しかし、ここのところ、どうも不発感が否めないので、今度の「かぐや姫」も少し不安はあった。本当は宮崎駿の「風立ちぬ」と同時上映という話だっただけに、単体作品としてどこまでいけるのか、しかも題材がそんな古典だし、どうなっちゃうのかなーという不安もあった。
しかし、そんなことはまったくの思い過ごしだった。神様はやっぱり神様だった。高畑さんはやっぱり高畑さんだった。それどころか、こんな作品を作ったら、もう高畑さんは死んじゃうんじゃないかと思うくらい、高畑さんの考える美学がいっぱいに詰め込まれた作品だった。このデジタル時代にあって、あんなアニメーションを作れる人はもう出ないだろう。その最後の作家こそ高畑勲という人だったと後で思われるだろう。僕は、宮崎さんの「風立ちぬ」以上に、この「かぐや姫」こそが、高畑さんの遺作のように思えてならなかった。それだけに、一瞬たりとも、その高畑さんの「魂」とでも言っていい絵を見逃してなるものかとスクリーンを見つめ続けた。奇しくも、この作品は、地井武男さんの遺作となってしまった作品でもある。地井さんの演技も本当にすばらしく、そのほかの声優(この作品の場合、俳優といったほうがいい)の演技も本当にすばらしかった。アニメという枠を超え、何か、生の芝居を見ているような迫真の演技。そこに、細かく緻密に描かれた(おそらく恐ろしいほどの手間がかかった)、筆描きのようなアニメーションが躍動する。なにかもうそれだけで、僕などは感無量になってしまって、この人は何というものを作ったのかとひたすら圧倒されっぱなしだった。ストーリー的に泣くことはなかったが、最後のエンドロールが流れてきて、実に多くのアニメーターがこの作品に関わっていたんだなーということを見るにつけ、胸にグッとこみ上げてくるものがあって、他の人と多分違うところで感極まってしまったりもした。とにかく、すごい作品だし、これはもう芸術と言っていい域の、国民の宝であるとさえ言っていいくらいの作品だと思う。必見です!
絵の美しさが抜群で大人の方が楽しめる
絵が革新的に美しかった。子供の頃に物語を聞き読みしたことがあっても十分に映画は新鮮でした。子育て経験者にはより思うところのある映画だったのでは、と感じました。映画の進行に合わせて、考える間もとれなかったけれども、意味深い言葉を受け止めることが度々ありました。年とともに涙もろさが増してきたが、後半は泣ける場面がありました。高畑監督は自称、女性の味方と公言してますが、男のエゴと女性の強さが対照的に良く描かれてました。物語の最後の方のシーンで、かぐや姫が昔の幼なじみの恋人?と再会して仲良く空中をランデブーする夢見のシーンはその必要性においてやや疑問に思うところがありました。共感および考えさせられるということでは、宮崎駿さんの「風立ちぬ」よりもこの映画を評価したいです。
大人のための昔話
わけもなく泣いた方へ、ついでに爆笑されたおひとへ
つくった映画でなくて、「つくらされた映画」ですネ。
かぐや姫が「天から下された子」のように。
この時機に公開をあわせてくるなんて、本当に奇跡的。
高畑監督や鈴木P、朝倉氏のインタビューや、夢と狂気の王国をみて、
思いと理屈づけはそれぞれですけれど、作り手たちだって
顕在意識では自覚できてない様子が伝わってきます。
「「つくらされて」」なんとか完成しちゃったよ、 こんな感じ。
普通の理屈じゃわけわからんのですって、この映画。
かぐや姫がなんで地球にきたの? の答がこの映画らしいですけれど、
おかしいですよね。だって、罰で地球に落とされたのなら、
あんなに「天から」「あからさまに」「手厚く」サポートされないし、
あんなに超短期で戻れるような「罰」ですむような「罪」って変ですよね。
じゃあ、いきいきとした生命を満喫して楽しむために、
地球テーマパークの超短期ツアーに参加しました、という理屈は?
でも、そのツアーのサポートとして、天から「金銀財宝」が翁に下されたのは矛盾しますよね。
「金銀財宝」は都への生活へと誘導するけど、捨丸との生活へ進ませるには否定的な「サポート」ですよね。そうすると、この超短期ツアーのテーマは、生命満喫ではなくて人間社会短期体験と、あえて解釈できるぐらいよねー。
さっときて、テーマパークにはまる前に、さっと帰る。
原作では、「用」があって来たので、「用」が済んだらさっさと帰る
という文脈だけれど、この映画では「用」には全く触れていませんよね。
だから苦しいあえての解釈。
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スタジオ "GHIBLI" の命名自体が可笑しい。
大天使ガブリエルは告知を司る天使ですもんね。
では、なんの告知なのか? 誰へむけての告知なのか?
ここで、ギブリとはイタリア語のsciroccoのことだよ、
天使の御名とはこじつけのタワゴトだぜ!!! と思考停止される方は、
続きのネタばれを読まない方が身のためです、時間の無駄です(笑)
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ネタばれは以下からです。注意(笑)
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だから、タワゴトと思う人は読まなくていいってば。
では、Ghibliのアラビア語としての語源は? そこまで調べましたか?
サハラ砂漠由来の「激烈な」「熱い」「南からの」地中海へ吹きあげる風、
それは
青色を司り、南を守護し、月を管轄する、四大天使ガブリエルと
こわいくらいに符号します。いや、「偶然」っておそろしいですね。
なんにでも文脈があり、そのメッセージを伝える相手によって
意味合いが変わってきます。だから、以下から書くタワゴトも、
限られた方々にしか意味ないです。
映画のネタばれじゃなくて、別の意味でのネタばれですもの。
地球での人間生活が味気なくなっても知りませんよ。
このタワゴトの文脈は、
地球での人間生活に飽きた人、帰る人に向けてのものなので、
これからまだまだしばらく地球ツアーを楽しみたい人にはネタばれになるのですよ。
かぐや姫は、地球超短期ツアーでしたけど、普通はもっともっと長いです。戻る時機にきても、記憶喪失になってしまったり、「サポート」との通信が薄れてしまうので、そこを「回復」してもらうために、「帰還コール」が何回も何種類も仕込んでるのよね。
そのコールのひとつが、この映画ってわけ。
原作の「竹取物語」も昔話という間で長い間失われずに、コールとして機能してきました。
ポイント
1 かぐや姫が、地球に戻りたい、やり直したい、生まれ変わりたい、と一度も言わなかったことを思い出してください。
捨丸とのあり得たタイムラインをビューしただけ。
2 かぐや姫のちょんぼを参考にして下さい。
うっかり「救出信号」を強く出しすぎたせいで、あとで取り消せず、
まだしばらく地球テーマパークに滞在したかったのに退去するはめになりました。
3 「アセンション」にたいしての位置づけ
地球テーマパーク模様替えに参加するのはよいですが、
今生が終わっても、テーマパークに今後も関わり続けるのか、
帰るのか、他のところにいくのか、決めといた方がよさそう。
以上 タワゴト おわり
:)
生きること
正直、予告は少し怖かった。
筆で書いたような絵には迫力があったし、いままでのジブリ映画にはなかったから。
けれどその筆のような表現が、最初から最後まであたたかさを与えてくれていたように思う。
”母”の、すべてを包んでくれる温かみを感じた。
そしてストーリー。私たちがよく知っている、かぐや姫(竹取物語)に沿っているし、矛盾はない。
でも、全く印象が違う。
見る前は、かぐや姫はどこか不思議さを秘めていて、5人もの男性を翻弄して突然月に帰って、なんて勝手なんだろうと思っていた。
いのち。生きること。死ぬこと。愛。
かぐや姫を通して、考えさせられた。
生き辛いと感じる時代。自ら命を絶つ人も多い。
愛を見失ってしまいがちな、今。
そんな今にこそ必要な映画だと思った。
とにかく、見るべき。
ただなぞっただけ
製作期間8年と聞いて『竹取物語』からどれだけ膨らませて面白い物語を作り上げたのかと思いきや…
期待して映画館で見た感想は
『そのまんま』『ただなぞってるだけ』『想像通り過ぎ』で、
物語が進むに連れ、その感想が自分の中で定着していった。
これ8年も掛けて作る映画?と。
だいたい5人の大物や帝にアプローチされる下りは、あんなに長い尺が必要?どうでもいい場面を長々と見せられて眠くなった。
逆に月に帰るまでをもう少し丁寧に時間を掛けて描いたら、よかったんじゃ?と思ったり。
評価できる部分は画のタッチ。予告編で見た時はそう思わなかったが、本編で見ると美しいし、あの表現方法は竹取物語にマッチしていて素晴らしかったと思う。
声優もアニオタは批判的なんだろうが、声優のチョイスは物語に合っていた。地井武夫さん、高畑敦子さん、宮本信子さんとかとても上手に役を表現されていたと思う。
高畑勲監督はあえて脚色せず、ありのままの竹取物語を描きたかったんだろうし、実際その部分はうまくいってるんだろうけど、エンターテイナーとして、もう少し工夫が欲しいし物足りない部分があった。
必ずまた会える、といいね・・・
かぐや姫に人間らしい感情を吹き込むことで、こんなにも奥行きのある竹取物語が出来上がるものなんですね・・・。
人間臭漂うかぐや姫には、思いっきり感情移入させられてしまいました。
それだけに、最後のシーンでは思わず涙してしまいましたよ・・・。
地球に憧れを抱く罪を犯したかぐや姫も、地球に絶望を感じてしまったかぐや姫も、まさに人間ならではの感情でした。
それにしても、自然と共に様々な感情を抱きながら過ごす、これが生きるってことなんだ、生きるって本当に素晴らしいことなんだ・・・そんなかぐや姫からのメッセージが、物凄く心に響きましたね!
生きていればいろいろとつらいことも起きますが、何も感じない、何の感情も持たないで生きるよりは全然マシ。
この世は生きるに値する場所なんだと、この映画を見て改めて再認識させられた次第です。
主題歌も本当に素晴らしかったですね。
映画の質をさらに引き上げるような、とても心に響く曲、そして歌声だったと思いました。
かぐや姫(朝倉あき)・・・う、美しかったぁ・・・。
そして高畑勲監督が仰る通り、なんて我がままな声なんだ(笑)
無機質な月で暮らしていた反動で、オテンバ姫になったのかな?
終盤のかぐや姫の心の叫びは、物凄く胸に響き渡りましたね・・・。
捨丸(高良健吾)・・・かぐや姫じゃなくても、こんないい男・・・女性ならまず間違いなく好きになってしまうでしょう。
決して結ばれることのない恋って、ホント切ない。
翁(地井武男/三宅裕司)・・・幸せの意味を履き違えてしまった姿が本当に悲しかったですね。
子供の幸せって何なのか、子を持つ親なら間違いなく何かを考えさせられたことでしょう。
地井さんの声、耳に焼き付けました!
媼(宮本信子)・・・いかにも宮本信子らしい味のある母様でしたね。
父様があんな状態でしたから、余計に優しさが心に染みました・・・。
相模(高畑淳子)・・・どこからどう見ても高畑淳子な感じが、妙にツボでした。
オテンバなかぐや姫に振り回される姿が、思いっきり似合ってましたね。
女童(田畑智子)・・・出てきた瞬間からもう虜になってしまいました!
いかにもジブリ映画に出てきそうな妙に愛嬌のある顔立ち、そしてかぐや姫の世話を甲斐甲斐しくこなすその姿・・・本当に可愛かったですし、めちゃくちゃ癒されました。
5人の大臣?さん・・・橋爪功が声を担当した皇子様、どう考えても声老けすぎでしょ(笑)
それと伊集院光が担当した右大臣、顔のインパクトありすぎです(笑)
まあそれにしても、人間の欲望って本当に醜いものですなぁ・・・。
御門(中村七之助)・・・今の時代なら、確実にセクハラで失脚するでしょうね。
まさしく俺様状態な御門様でした・・・。
最近のジブリ映画は、正直以前のように心から楽しめる映画が少なくてちょっと心配していたのですが、この映画はまさにジブリ全盛期を彷彿とさせるような本当に素晴らしい作品でしたね。
さすがは高畑勲監督、お見事でした。
映像美
迷うなら見てください。
風立ちぬとよく比較されますが、全く印象は違うかもしれません。
最初は、可愛いかぐや姫の姿に癒されました。
かぐや姫に期待する翁に、子どもをもつ親として、幸せになってほしい。こうなれば幸せだ!と決めつけてしまう気持ちがとても理解できました。
終盤は、何とも言えない気持ちになり、波が溢れ止まりませんでした。
かぐや姫の地球での生活は、人の一生を表しているように思いました。私もこうやって後悔しながら死んでいくのかなと思いました。
困難なことでも、生きている実感さえあれば!!というようなセリフがあったように思います。
悩み、悲しみ、不安を抱えて、もう嫌だと思う日が、生きている実感。
それがなければ幸せなのか。
生きているものに囲まれ、季節を感じ、嬉しい時も、辛い時も愛する人と生きる。ただこれこそが私たちの人生、幸せなのだと思いました。
文章が下手なのでうまく言えないですが、お釈迦さまがかぐや姫を連れて行ってしまうシーンは、素晴らしかったです。(悲しかったですが)
音楽を奏でる月の人に、感情はありません。かぐや姫が必死に抵抗していて、一生懸命訴えている途中に、ニコニコしながら衣をかけてしまうシーン。
死ぬ時に、どんなに抵抗しても、やりたい事があってももうできない。
かぐや姫が、『あぁ、私は何をしていたのだろう』と言っていましたが、自分と重ね合わせて涙が止まりませんでした。
高畑監督、素晴らしい作品でした。ありがとうございました。
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