「人間讃歌。 感情に揺れ動く人生こそ、彩り溢れる人間の世界」かぐや姫の物語 yoshiさんの映画レビュー(感想・評価)
人間讃歌。 感情に揺れ動く人生こそ、彩り溢れる人間の世界
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時折思い出すであろう作品。
月の世界からきたかぐや姫が人間世界で様々な情動を生き、月に帰っていく話。
解脱の否定であり、苦しみや喜び、世界を体験し生きていくことこそが人間だ、というメッセージを感じた。
最後のシーンが忘れられない。月からお釈迦様が現れかぐや姫を迎えに来るシーン。
ハッピーな音楽、苦のない世界、放たれた弓矢も和やかな花に変わっていく。
絵も音楽も明るいのにこのシーンがものすごく怖い。
人とは違うものが空から降りてくる、山の奥にいる幽霊を見る怪談と質は変わらない。
羽衣をかけられたかぐや姫は目の色が変わり現世を忘れ取り込まれてしまう。
こういった月の世界と、今まで歩んできた現世の彩り(捨丸兄ちゃんとの邂逅や都からの逃走など)が対比されている。
まだまだ人生半ば、色々なことがあってその時々はいっぱいいっぱだけど、これも人生の彩りだと思ってその時を精一杯いきていこうと思える。
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