風立ちぬのレビュー・感想・評価
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ユーミンの主題歌のみが際立って良いが、肝心な映画は退屈した
こんな事を書くと年齢が、バレルが、「アルプスの少女ハイジ」をリアルタイムで観て育った私にとっては、ついつい宮崎作品なら絶対に観客の期待を裏切らないと言う思い込みを持って、映画に臨んでしまうもの
それが、自分勝手な一方的な過度な期待に因るもので有り、作品の評価を冷静な目で観る事を鈍らせてしまうものであると知っていても、中々冷静に観られないのが、宮崎監督作品に対する私の気持ちである。
そして、今作品は宮崎作品としては珍しく、初の実在した人物の半生を描いた作品である。自己の作品に対して、常に新たなチャレンジを高齢の監督がされていた事は大いに評価したいが、とは言え、今回は明らかに、失敗作ではないだろうか?
監督の敬愛する、ゼロ戦設計者の堀越二郎と文学者の堀辰雄2人の人生を一人の人物として描いているのだから、この2人がモデルと言っても、全くのフィクションで有り、実在した現実の人物とは別者と考えるべきだろう。
本作は、架空の夢物語でも、アニメ作品なのだし全く問題は無い。しかも、彼がどんな作品を制作しようが、監督の自由なのだが、もしも今後もこう言う中途半端な作品を監督が制作するのなら、私はもう宮崎作品をこれから先は観ないだろう。
宮崎監督は「紅の豚」などでも解るように、彼はかなりの飛行機オタクらしい。ならば、ゼロ戦設計者である二郎の仕事に生きる青春ドラマでまとめれば、もっと面白く素晴らしい作品になった筈である。しかし、本作品は、後半から急に二郎の恋愛映画に切り替わってしまうのが,どっち付かずで、作品として不自然で、消化出来ていないと思う。
しかも更に、本作では、キスシーンが多過ぎだ。これでは、子供は観られない。本作は、大人のファンタジー作品として描いている作品なら、もっと菜穂子も、二郎も、そして登場人物の総ての人間を、大人のヒューマンドラマとして、描いてみせるべきだ。
留めの驚嘆したシーンは、結婚初夜のシーンだ。あれは濡れ場の寸止めで、そこだけ妙に目立て、不自然なのだ。
「こっちへ来て」のセリフで一機に興ざめした。
それでいて、その前の、数年振りに高原のホテルでの再会のシーンでは、菜穂子が幼稚なのだ。病気療養しながら、紙飛行機で戯れるシーンは、幼稚で開いた口が塞がらない。これでは一体、どの世代の観客をターゲットにして制作された作品なのか、皆目見当が付かない。
しかも、シーン替わりでは、混乱を招く様な描き方で、高原のホテルも、所在が不明だ。私は、日本国内のホテルのように思っていたが、しかし、観る人に因っては、日本ではない、ドイツかイタリアのホテルと思うかも知れない。全く観客に親切では無い作品だ。それに、カタカナ発音の・イタリア語とドイツ語は字幕も出ないし、何を言っているのかさっぱり不明だ。夢では外国語で無くても意志の疎通が出来ても不自然ではないが、ドイツへの視察の出張では、日本語と言うのも可笑しい。それなら日本語か、外国語に統一して欲しいものだ。このような、観客に配慮の無い作品を作るようでは、そろそろ引退時なのではあるまいか?
宮崎ファンには申し訳ないが、これでは、人に薦める事は出来ない。
彼の今までの、仕事の功績は素晴らしいが、それと本作の出来とは別物である。
多大なネタバレあり。
大人になったヒロインと再会するまではほぼ主人公の夢世界と飛行機の設計が主になってるように感じました。正直、全体的には退屈な作品というのが個人的意見です。
そして、2人が再会した場所は多分ドイツ?自己紹介は後になるけど、草原でヒロインが絵を描いてる途中だったと思います。
宿泊ホテルも同じで、ヒロインが着物を着てベランダに出てくるので日本と勘違いしそう。
帰国した後、ヒロインが喀血したとの電報が主人公の元に届いた時のヒロインってドイツの草原で絵を描いてる時と同じような場所で血吐いてるようなシーンが盛り込まれていた。が、主人公がかけつけたのは日本国内なんだよね。
主人公やヒロインがどこに居るのか。場所の特定がやや難しいとこがありました。自分だけかもしれませんが。
あと、後半部分でヒロインが手紙を残して去るとこ。何が書いてあって、主人公はその後、何も行動にうつさなかったのかが気になりました。
あと、肺結核患者があんなうろついてて良いのか?普通は邪険にされてもおかしくはないと思うが誰もが温かく迎え入れている。感染するとかは考えなかったのか?という疑問もある。
因みにキスシーンが多くあり、あわや濡れ場か!?ってシーンもあります。お子さんに観せるかどうかの判断もちょっと難しいかもしれません。
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