風立ちぬのレビュー・感想・評価
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病気になって弱っていく姿は見せたくない、きれいなままでいたい。 そ...
病気になって弱っていく姿は見せたくない、きれいなままでいたい。
それは分かるけれども最後の別れは切なすぎる。
劇中にクレソンをむさぼり食べるシーンがあるのですが、本当に美味しそう。ジブリはいつも食べ物が美味しそう。
20150927 「風」を描く
牛がいます
全体的には登場人物の心模様が綺麗で良かった。ただ、主人公が美しい曲線の飛行機設計に夢中になるのはわかるが、それが戦争に使われている事に関して、なんとも思っていない様子が少し疑問だった。
「牛がいます」でなぜかつぼにはまってしまい、映画館でくすくすしてしまった。
妻は夫をよく理解していたからこそ、闘病の末密かに死んでしまう儚い美しさがありますが、設計以外に無頓着な主人公は、よく言えば素朴という感じだろうか。もう少し感情移入したかった。
宮崎監督引退作だけど薄味に終わった
総合:60点 ( ストーリー:60点|キャスト:60点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:75点 )
堀越二郎の半生を、飛行機作りの話と恋愛の話を通して描くが、それがどっちつかずに終わっている。元々二つの話を一緒にしているのだから当然といえばそうだが、それでもうまくまとめていれば両方楽しめたと思うのだが、残念ながらそうはなっていない。どちらの話も表面的で中途半端で、宮崎監督の自己満足にすぎない薄味な話がただ流されたという印象を受けた。
堀越二郎の飛行機作りについては、飛行機のこと勉強しています、設計しています、速度が出ていますで終了。こんなことが起きました調で技師の生い立ちを見せるだけの演出は単調で深みが無い。それに部分的に夢の幻想の話で描かれても、悪い意味で浮き足立った軽い話に見えてくる。それと庵野秀明の声は実力不足で質を低下させている。
菜穂子については、どんな人なのかすらも描写されることなく、そのためどこを好きになったのかもよくわからないままに結婚してしまって、登場人物像が全般に弱い。出会いに至る過程でどう気持ちが動いていったのかが分り辛いし、結核に苦しむ場面が少なくて、やせ衰えていく姿も描写されない。全体として現実は直視されず厳しい部分はあえて描写されない。
これで宮崎駿監督も引退か。昔から監督作品に常に登場してきた空を飛ぶ夢、そんな自分の好きなことを主題にして花道を飾りたかっのかもしれないし、興行収入としては大成功だった。
しかし厳しいことを言わせて貰えば、精魂込めたであろう引退作にしては物足りない。堀越二郎という天才の情熱も業績も彼が打ち破ってきた困難も、当時の日本の低い工業技術で世界最高の戦闘機を設計した凄さもわからなかった。ただの飛行機好きの男が技師として夢見たことや生き方と愛が、まるで夢のように過ぎ去っていったというだけ。昔から堀越二郎の話についてはいくつか本を読んでいたので、余計に実際の人物像と業績への差異もあった。監督の全盛期と個人的に思っている80年代とその前後の作品が持っていた深みや心を揺さぶるものがなかったし、期待していたものではなかった。
私はこの作品に満足はしなかった。この作品だけでなく、90年代後半からの宮崎監督の作品は必ずしも素晴らしいとは思えなかった。近年は新作が出るたびに大いに期待をしたが、いつもその期待に合う作品に出会うことはなかったし、もう期待しても駄目なのかなとも思っていた。それでもかつていくつかの素晴らしい作品を残してくれた宮崎監督は偉大であったという評価は変わらない。彼は引退するが、かつてはたくさんの感動や興奮や爽快感や躍動感を与えてくれたし、それでいい。
涙が
何度見てもいい!!
思っていることを何でも形にしてしまうもの凄さ
極めて絵画的な映画
ほんたうに、ほんたうに美しいものだけを。
宮崎駿、五年目の(最後の?)作品。
この映画を見たときに、僕は涙が止まらなかった。
それほどまでに、この映画を美しいと感じた。
いや、正しくは
(醜いほどのエゴで)
「美しさ」が表現されている映画だと感じたからだ。
この美しさとは、宮崎駿の美学のことである。
彼の思う美しい世界、美しい映画とはこのような姿をしていたのだ。
だから、この映画は極端に賛否両論になるであろうことは火を見るよりも明らかだ。
要するに、彼の美意識を美しいと思うか。美しくないと思うか。
コレばかりは、宮崎駿という人が(という人の創作する世界観が)好きかキライかだから
仕方がないと思う。
黒川の無念、菜穂子との恥ずかしいまでのラブシーン、煙草のニオイ、日本人の業。
ほんの50年ほど昔まで行われていた、無知で愚かな治療法。
菜穂子の気持ちを考えれば、張り裂けそうな想いが伝わってくる。
そしてあの、もっとも美しい嫁入りのシーンで、
宮崎駿は自分の絵を捨てた。
あのシーンの菜穂子の顔は、彼の筆ではない。
最近の流行りの、どちらかと言えば、貞本義行のようなラインなのだ。
それを宮崎駿がOKしたこと。
そして、それを「最も美しくないといけない」「自身の最後の作品の」あのシーンに採用したこと。
そのくせその様式、たとえば古い手作りガラスの表現などにはこだわる美意識。
二郎のガラス越しの世界には、美しいものしか映らない。
そして、彼が美しくないと感じたものは、この映画からどんどん消えてゆく。
母も、女中も、菜穂子も、魔の山の思ひ出も、美しいものを作り出さなくなった友人も、戦争も、
二郎の目には入らなくなってゆく。
忘れてしまうのだ。
つまり、戦争も、菜穂子も、美しくないものであるがえに、描かれない。消えてゆく。
そして彼が見た最後の夢は、「紅の豚」で皆が旅立っていった、
あの戦闘機乗りたちのあの世ではなかったか。
そこでは、なんと残酷なことか、美しかった頃の菜穂子が待っている。
しかしそれもまた、「彼の見たかった」美しい夢でしかない。
これほど美しく、残酷な映画はないだろう。
理解できるものを選ぶ映画である。
まさに、ワインを飲みながら、愉しむ映画であろう。
ワインの飲めないお子様、煙草の味のわからぬ無粋なものは、この映画に「描かれる」資格がないのだろう。
残念だが、アキラメたまえ。
(2017年追記)
宮崎駿はこの映画を、名探偵ホームズのような
犬のキャラクターを用いて製作することも可能だったと思う。
その方がこの映画の神髄を欺き、キャッチーでポップな映画として
動員数を伸ばすと共に、その表向きの表面とは裏腹の
残酷なテーマを表現するに都合が良かったような気がする。
ただ・・あざとすぎるその手法はさすがに
御大の脳裏をよぎったとしても、実現には至らなかったと思うが。
鈴木Pが、また高畑勲が、このプランを聞いたらどう思うだろうか。。
PS
某棒読みの声優に非難が集まっているようですが(笑
棒読みの声優によって、試されているのは
観客、貴方がたの想像力なのですよ?
棒読みだから棒読みにしか聞こえない、では、芸術を鑑賞する値打ちがない。
その棒読みをどう、頭のなかで変換し、素晴らしい作品を完成させるか・・それが芸術だと思いますが。
如何でしょうか。
賛否両論あると思いますが。その解答が無限にあること、、それこそが芸術だと思いますが。如何でしょうか。
自己満足
いいシーンがたくさん!でも全体の印象は今一つ
良いのはユーミンの歌のみ
俺は概してアニメが嫌いだ。
だがユーミンの歌が好きだし
何やら賞をとった作品らしいのできっと良いに違いない。
こんな俺でもアニメのことが好きになれるかもしれない。
......という事で頑張って半分までは観た。
が、その後は苦痛に耐えられず
ほぼ音声だけを聞きながら今、これを書いている。
(絵を含め)あらゆる表現が生ぬるくイライラする、気持ち悪い。
ますますアニメが嫌いになってしまった。
駿の作品はこれが初めてだが
駿のオナニーはもう二度と見ない。
あっ「ひこうき雲」が流れてきた、やっぱりいい曲。
こんな俺だが
「かぐや姫の物語」は途中から数十分しか見ていないのに惹き込まれてしまった。
録画しなかったのを後悔......Amazonで買うか。
純文学大人ジブリという感じで、子供の視聴者は完全スルーでした。動き...
(-_-)
まず言っておきたい。
未来少年コナン、テレビ版ルパン三世最終章、ルパン三世カリオストロの城、ナウシカ、ラピュタ…までは宮崎駿さんの作品の大ファンでした。もののけ姫以降はトーンダウンしましたが。
昔は観ている人を楽しませる映画、
現在になるにつれ、監督の自己表現映画になっていたのではないか。そして、正にその集大成がこの映画。だと思います。
さて本題です。テレビで放映されたので、録画。
いざ観始めたら…五分ほどで、観る気が失せました。絵のタッチ、声優の声、冒頭の雰囲気…自分には面白くないと直感で分かりました。
映画や音楽など、冒頭の部分、掴みが、重要だと思います。最初に気持ちが入らないと、大抵は自分にハマらないことが多いからです。
この映画を全て観ると、ネガティヴな感想しか出てこなさそうなので、観るのをやめておきます。
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