劇場公開日 2014年6月14日

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「やはり映像は綺麗」春を背負って flying frogさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5やはり映像は綺麗

2014年6月14日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

幸せ

萌える

木村監督の前作、「剱岳 点の記」ががっかりだったので、今回は映像だけ楽しむ覚悟で鑑賞した。

が・・・良いじゃん。心に染みる良い話だった。やればできるんじゃん。

点の記の時は人間が脇役で剱岳が主役、みたいなムードがあったが、今回はちゃんと人間が主役になってる。山の遭難シーンも山小屋のシーンも「おい」と思う箇所はいくつかあるけど(当方、山小屋で働いた経験あり)、今回は山も山小屋も脇役で、要するに「山小屋を舞台にしたホームドラマ」なので、それほど引っかからなかった。

そのホームドラマも、主役級の3人はそれぞれ何かを「背負って」この山小屋にいるわけだけど、その背負ってるものが「たいしたことない」のが良いんだよね。
傍目にはたいしたことないようなことに、みんな押し潰されそうになりながら生きてるんだよな~。という心に染みる話だった。

この映画の山岳監修もしている山岳ガイドの多賀谷氏とかモンベルの社長の辰野氏といった、山の世界では知られているけれど俳優ではない人が何人も画面の端に写っていたりセリフを喋ったりしていたのは楽しかった。

ハッタリは何もないし派手でもないけど、良い映画だと思います。
ゴロさんも愛も、山にはこんな人、いるよ~、と懐かしくなったし。

flying frog