劇場公開日 2013年5月18日

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「学びとは何か? 生きる為の発想を描いた素晴らしい映画」きっと、うまくいく s kさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5学びとは何か? 生きる為の発想を描いた素晴らしい映画

2021年11月22日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

笑える

幸せ

昔から話題に上がり、ずっと見たかったのだが……
インド映画特有の長尺(3時間)の為、字幕ではキツイなぁと、二の足を踏んでいた作品。

アマゾンプライムにて吹替版が見れるようになったので、ようやく鑑賞した。

2009年のインド歴代興行収入1位を記録した映画。
くそう。もっと早く見ておけば良かった。
本当にそう思う。せめてあと5年は早く見たかった。

物語の大筋だが、ランチョー・ファルハーン・ラージューの3人の主人公の物語であり、
ランチョーは成績優秀にも関わらずその発想から先生や上級生と何度も衝突をする。
ファルハーンはエンジニアになれと家族から言われるが、本人は本当は合わないと感じている。
ラージューは家族がド貧乏の為、エンジニアにならなければと言う呪いにも似た状況。
学校の中では問題児と言われる3人の主人公の話だ。(英題:3 Idiots)

インドはカースト制度の名残りから、職業選択の差別が残るようで、比較的新しい分野のエンジニアは、差別に囚われない高給職の一つ。
その為、競争が激化し、大学は「学びの場」から「点数を取り、競い合う場」となっている。
インド工科大学の激しい競争の中、本当の学びとは何かを語るランチョー。
ランチョーの思想に惹かれていくファルハーンとラージュー。

物語は卒業から10年後、卒業と同時に連絡が途絶えたランチョーの消息が分かったと連絡が入り、輝かしい大学生活の始まりへと遡る。

学びとは何か? 教育とは何か? 愛とは何か? 命とは何か?
自分らしく生きるとは?
人生を豊かにする発想とは?
そして何故、ランチョーは消えたのか?

コメディーxミステリーx教育問題x恋愛xミュージカル
長尺様々な要素を盛り込んだ映画にも関わらず、展開の面白さが飽きを感じさせない。
作中曲はポップで聞きやすく思わず口ずさみたくなる。
特に邦題タイトルに元にもなっている「Aal Izz Well」は、何とも心地よい。
物語は、時に明るく、時に重い。

しかし見終わった感想は「素晴らしく爽快」だ。
まるで人生の一番面白い部分を凝縮したような作品。
逆に3時間で収めた事が素晴らしく感じる。

字幕で3時間は辛くても、吹替で3時間ならイケると言う方。
そして、まだこの作品を見ていない方。
大丈夫。この作品を見れば「きっと、うま~くいく」
今後の人生、そう信じられるかも知れない。

kou-suke