「ひとりの女性のために」天才マックスの世界 kuさんの映画レビュー(感想・評価)
ひとりの女性のために
内容はヘンテコでおかしなところだらけなのに、何故かすべてに納得し、終わるころにはあたたかい気持ちにさせるところはウェスアンダーソンはさすがだなと思います。
奇妙なユーモアセンス、独特の間のとり方。それは他の映画とは明らかに違っていて、好き嫌いが分かれるところかも知れませんが、個人的にはとても好きです。
15歳のマックスは周りが思うように確かに変わっていて、変人。
おまけに勉強もまるで駄目。けれど、思ったことをすぐに実行するというその行動力や、なんだかんだで人が集まってくるあたり、ただものではありません。30代くらいの実業家のような口ぶりです。彼自身もそのことにとても自信のある感じが、見ていて頼もしく感じます。
けれどやはり少年、子供な部分はもちろんあって、ひとりの女性へとてつもなく執着してしまって、問題を起こしてしまう。
自分の父親くらいの年齢の男性と取り合いをする場面は、おかしくてたまりません。
ラストもとてもよかったです。彼はそれまでの彼とは違った表情で、成長を感じました。マックスはどんな人生を送るのか、大人になった彼を見てみたくなりました。
あとはBGMがとてもよかったと思います。主に9月から1月にかけての映画なので、冬にまた見たいです。
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