「これぞ邦画だ」小さいおうち ハチミツ舐太郎さんの映画レビュー(感想・評価)
これぞ邦画だ
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前作の「東京家族」を昨年観て、期待値が上がっている中での鑑賞となった。結論から言うと、期待していた以上に良かった♪
久々に、号泣してしまった・・・。
山田洋次監督作品の中でも、相当上位のデキなのではないだろうか。
因に、
山田洋次監督作品は、馬鹿丸出し、寅さんシリーズ(数本)や幸せの黄色いハンカチ、学校等を観てきた程度だが。
誤解を恐れずに書くが。
本作内での、不穏な空気がどことなく漂い始めている世情の昭和部分が、どこかリアルな現在日本とリンクするかのような印象を映画から受けた。(ちょっと考え過ぎかもしれないが。)
その対比があるからこそ、
物語の最後、海辺で晩年の恭一と健史とユキが、話ながら散歩するシーンからは、平和の意味を考えさせられ、他方で、今は、ある意味で幸せな時代だ、と感じるシーンでもあった。波の音も心地良い。
殆どが印象的なシーンや演出なのだが、
晩年のタキが自叙伝を書きながら、泣いているシーンとそのナレーションには、心底心を打たれたし、映画のラストに再度流れるその姿が目に焼き付いて離れない。
また、とあるセリフに心を打たれる。
また、
若き日のタキが平井に奥様の手紙を持ってゆくまでのシーンも素晴らしかったなと。画面が不安気に揺れ、これから起こる事を暗示しているかのようで・・・。
これだけの豪華メンバーで映画が取れるのは、山田洋次監督作品ならではこそだなと。
これぞ邦画だ。
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