「久石譲の音楽はなぜすぐに久石譲だとわかるんだろ・・・」小さいおうち kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
久石譲の音楽はなぜすぐに久石譲だとわかるんだろ・・・
坂の上の赤い屋根の小さな家。あ、自分の家もそんな感じだなどと思いながら、関東大震災直後に建てられたモダンな家は裕福な家庭の象徴みたいな存在にも思えた。玩具メーカーの常務である平井雅樹。その妻・時子(松たか子)は誰もが美人だと認めるほど美しい。5歳になる息子・恭一が小児麻痺に罹り、女中タキ(黒木華)の献身もあって入学が遅れたものの後遺症も残らず普通の暮らしをできるまでになった。
平和な一家であっても戦争の影が忍び寄る。おもちゃの会社は金属を使えなくなり、多くの社員が兵役に取られる。平井家に通うようになった独身の板倉(吉岡秀隆)には縁談話がいっぱい舞い込むのだ。
やがて、板倉に恋するようになった時子。同時にタキもひそかに恋心を寄せているが女中の身であるため、何もできない切り出せない。世間は狭いもので、板倉の下宿先に碁を打ちに来る男が平井家出入りの酒屋さんだったりするので、噂も徐々に広まるといった具合だ。
こうしたストーリーは、現代のタキ(倍賞千恵子)が自叙伝を書き連ねて、それを大甥の荒井健史(妻夫木)が校正することで明らかになっていく。そのタキも亡くなり、親戚が彼女の部屋を片付けているときに、一通の未開封の手紙を見つけるのだった。
『家族はつらいよ』のメンバーが多数出演しているので、混乱しがちな家族関係。橋爪功や吉行和子、中嶋朋子、林家正蔵、夏川結衣、妻夫木聡を見てるだけでほっこりさせらる(西村まさ彦は仲間外れか?)。
そんなほのぼのとした雰囲気も戦争が壊してゆく。そして倍賞千恵子が言う「私長く生きすぎたの」という台詞に、残された者の悲哀が伝わってくるのだ。そこには隠された罪悪感もあり、一生独身だったということも悲しさを増している。さらに、召集令状を受け取った板倉の生涯も彼女と似たような人生だったことに泣けてくる。そもそも不倫が発端でもあるが、見合い話の候補者の中になぜタキを入れないんだ?と、身分の違いがそうさせたのか、あるいは三角関係にも繋がる時子の嫉妬心も理由のひとつか?今よりもずっと身分の違いが重かった時代。結局は板倉の恋も実ることがなかったじゃないか!と、腹立たしい部分もあった。
しかし、板倉の個展を偶然見つけ、恭一の足取りもわかり、怒涛のラストは涙ちょちょぎれ状態になりました。あぁ、恥ずかしい。
Kossyさん、初めまして♫
フォロー登録をありがとうござい
ました。
このレビューの「涙ちょちょぎれ状態」に吹き出しましたよ😆😆
懐かしいの昭和ギャグ!
松たか子さんの若奥様役、本当に美しかったですね。
またこれからも宜しくお願いします🙇♀️🙇♀️
確かにタキと板倉がお似合いでしたね。しかし業務命令で会社の利害関係ある人(のような言い方でした)と結婚しろなんて、言ってたくらいだから、それは無かったんでしょうね。時子の嫉妬はもちろんあるでしょうし。
ラスト泣けましたね!