劇場公開日 2013年4月13日

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「往年のジャッキー作品を彷彿させる“最後”の娯楽活劇!…なのだけど」ライジング・ドラゴン 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0往年のジャッキー作品を彷彿させる“最後”の娯楽活劇!…なのだけど

2013年8月9日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

興奮

ジャッキー・チェンの“体を張ったアクション映画”最後の作品。
ジャッキーももう59歳。ハリウッドの俳優で50過ぎて体を張ったアクションをするとニュースになるが、ジャッキーにとっては普通の事。
今回のアクション引退宣言は、これから俳優として長く活躍していく為、年相応の役柄をやりたいというジャッキーの強い望みのように思う。我々はこれまでジャッキーのアクションを充分楽しませて貰ったので、このジャッキーの決断は快く受け入れねばならない。

とは言え、今回もジャッキーは動く、動く!まだまだ動ける、動ける!
冒頭のローラーブレード・スーツでのアクションや、クライマックスのスカイダイビング〜火山滑降なんて、ここ最近のジャッキー・アクションの中でも最も激しいのでは?
ドーベルマンとの追いかけっこ、南の島での大冒険、落ちたら負けのソファー・バトルなどジャッキーの十八番であるコミカル・アクションも盛り沢山。
しかも、今回演じる役が、「サンダーアーム」「プロジェクト・イーグル」と同じトレジャー・ハンター“アジアの鷹”というのが堪らん。
時代は21世紀、作戦や計画はハイテクになったけど、変わらぬのは、「プロジェクト・イーグル」よろしく美女たちの登場。
故郷に戻ってこそ、水を得た魚のように俄然生き生きするジャッキー。
80〜90年代のジャッキー映画好きなら満足間違いナシの痛快娯楽活劇。

楽しいのは楽しいのだけど、背景に、うっすら政治臭が漂うのを見過ごせなかった。
かつて失われた中国の秘宝を取り戻そうとするストーリー。
…ん? かつて失われた中国の秘宝?
映画の中では“十二支像”という事になってるけど、本当は日中問題になっているあの島の事じゃ…?
島や日本の事は触れてないが、マヌケなフランス人やバカなアメリカ人海賊なんかも登場して、チクチク刺してくる。
勿論、深読みし過ぎかもしれないけど、ラストのジャッキーのメッセージはそう感じさせてしまう。

近大