3人のアンヌのレビュー・感想・評価
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フランスへの憧れ
クールでキュートでアンニュイなアンヌ
海辺の小さな町のとあるペンションを舞台にイザベル・ユペール演じる3人のアンヌの三つの物語。
同じロケーション、同じシチュエーション、同じ登場人物、同じ台詞を使い回しながら、主人公アンヌをそれぞれ、フランスの有名な女性映画監督、有名映画監督と不倫中の自動車会社の副社長夫人、韓国人女性に夫を奪われた女性という三つの異なるキャラクターに設定したことで三つの物語が生まれた。
同じ設定でも、主人公のキャラクターによってこれだけ違うストーリーが生まれるというこの作り方は、コントに近い。
触媒によって結果が違ってくる科学実験のようでもある。
この試みがとても興味深かった。
しかし、この作品の魅力はなんと言っても、アンヌを演じるイザベル・ユペール。
クールで落ち着いた青いシャツのアンヌ、ティーンエイジャーのように恋する赤いドレスのアンヌ、離婚に傷付いたアンニュイな緑のドレスのアンヌ。
歩き方ひとつで3人のアンヌを演じ分ける。
ファンタジーかラブストーリーか。
不思議な映画
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軽い感じのコメディかと思ったら意外と複雑な、現実と空想の境目を行き来するような不思議な構造の映画だった。もう一回見てもちゃんと理解できないかもしれないけど、登場人物が面白いので表面的に見ても十分面白かった。急にズームしたりして、ホームビデオのようなカメラワークも変だった。
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