「シリアスなアメコミ映画への引導」ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー Hanaさんの映画レビュー(感想・評価)
シリアスなアメコミ映画への引導
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マーベル制作、ジェームズ・ガン脚本、監督作。トロマ映画出身にしてスーパー!という愛しい作品を世に送り出した素敵な監督。マーベルシネマティックユニバースでも異色の作品で傑作だろう。底抜けに明るくひたすらに楽しい。映画はこうでなくてはいけない。
2009年のDCによるダークナイト以降、シリアス一辺倒だったアメコミ映画に対してマーベルはアイアンマンで一矢を報い、本作にて引導を渡したと思う。スターウォーズ以降スペースオペラは作るのが難しくなった。本作はスターウォーズとは異なるもうひとつの銀河の姿、クリス・フォスによって提唱されたカラフルで滑らかなデザインをついに完璧に近い形で表現してくれた。
ガン監督によるコメディセンスも光り、序盤の三つ巴のドタバタアクションが異常にテンポがよく、後に仲間となったときのチームワーク感を出している。5人の主要キャラを見事に捌ききり伏線の回収も見事。ディスコミュージックがスペースオペラに合うということは目から鱗であり、とてつもなくクールでサントラも最高。
CG技術の発展は視聴者を不感症とさせていく。けれどそんな今だからこそ表現出来る限界へと挑戦すべきだ。グルートやロケットの質感は「今」だからこそ見ることができるのだ。10年前では不可能だったのが今になって見れることが素直に嬉しい限り。
崇高なヒーローがいてもいいと思う。逆に足りないヒーローがいてもいいのだ。そこをチームで補えばスーパーヒーローをも越えられる。
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