劇場公開日 2016年3月12日

  • 予告編を見る

「Best friend」アーロと少年 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0Best friend

2016年3月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

泣ける

単純

ピクサー映画にしては珍しく微妙な評判だったので、見ようかどうかちょっと迷いましたが、でも見てみたら結果いつもとそれほど変わらないレベルで楽しめましたし、何だかんだで感動しました!
キャラクターの可愛さと言う点では他作品に相当見劣りますので、確実に子供受けはしなさそうですが、変にキャラが渋滞せず全体的なトーンもガチャガチャしてなく静かに楽しめたので、大人が見る分にはむしろスッキリシンプルな内容で見易くて良かったと思いましたよ。

それにしても、もう冒頭からあまりの映像美に、度肝抜かれました。
一瞬実写映画だっけ?とさえ思ってしまったぐらい、ほぼ実写、いや、ピクサーアニメのCG技術は、大袈裟に言えばもはや実写を超えているのではと思えるぐらい、凄過ぎですね。
水、川、山、空、雲、どれも本当にリアルでした。
もう一つの主人公は自然だと言わんばかりの力の入れようでしたね。
台詞で説明せず、映像で語るようなシーンが多かったのも、物凄く印象的でした。
まあこの映像技術があってこその成せる業でしょう。

しかし地球に隕石が衝突せず、恐竜が絶滅しなかった世界と言う発想はなかなか面白かったですねぇ。
恐竜達が文明を構築していく姿はほぼ人間、実際恐竜が絶滅しなかったら、一体どんな世界になっていたのでしょうか・・・。
逆に人間はほぼ犬?狼?状態、少年スポットとアーロの友情には最終的には感動しましたが、ほぼペット状態だったのは若干モヤモヤ感が残りました。

まあ人種や言葉の壁はあっても、困った時は助け合い友情を育む、そんな意図が見え隠れする作風には、何だかんだでジーンと来ちゃいましたけどね。
それから誰かを守りたいと思った時、人は(恐竜でしたけど)きっと強くなれる、そんな部分にも感動でした。
物語のいいスパイスとなったTレックス一家の言葉も、とても心に響きました!
いろいろと突っ込みどころはありましたが、まあ地球に隕石が衝突しなかったらどうなっていたかなんて誰にも分からないのですから、なんでもありってことでこれはこれで私はOKだと思いましたよ。
ちなみに我が地域では吹き替え版しか上映してませんでしたが、思いのほか吹き替えのクオリティは高めで問題なく見れました。
エンディング曲の「Best friend」もナイス選曲でしたね。

スペランカー