「愛は恋愛だけではないが恋愛も愛である」アナと雪の女王 天使美羽さんの映画レビュー(感想・評価)
愛は恋愛だけではないが恋愛も愛である
映画の宣伝として『Let It Go』英語版(日本語字幕付き)を見た時、「これは凄い物に遭遇した!」と見に行った映画が始まる前から興奮と感動をしてしまいました。
初日に吹替と字幕を初回で見て、その後吹替を二回見ました。
ありのままで良い、というのは本当に大切な事だと思います。周りが押し付ける価値観や期待に押し潰されたり、それが 正しいと信じこまされて自分の考えが判らなかったり、そんな人は子供大人関係なくいると思います。自分自身について思い悩む事は、他人に打ち明けても苦しみを理解してもらえなかったり、そもそも聞いてもらえないのではと怖くて言えなかったり、問題は山積みです。エルサも、自身の能力に思い悩むも打ち明けられず、しかし「ありのままで良い」という結論に至りました。英語版では、「理想の娘はもういない」といった事も歌っています。周りを気にせず、自分を信じて、自分を愛して、そうして生きていこう、という想いを感じます。キリスト教の偉い方は子供達に同性愛を助長させる!とか騒いでいると聞きましたが、何も同性愛に限った事ではないし、本来人を救う為の宗教が価値観を押し付けて人を苦しめてどうするの。
アナやエルサだけでなく、男であるクリストフやオラフ、ハンスも個性があります。クリストフは軽口を叩きつつもアナを思いやっていたり、オラフも彼なりに一生懸命力を尽くし想いを叫び、ハンスもヴィランであった意外性がありました。
男も女も関係なく活躍し、愛は恋愛の愛だけでない事を伝えつつも、最終的にクリストフとアナが結ばれるほっこり感もあり、楽曲も良く、最高です。
同時上映『ミッキーのミニー救出大作戦』も、とても愉快で良作でした。最近のミッキーは何だか、怒ったりしても優等生な感じが個人的にしていました。しかしこのミッキーは、ヘタレたりもするけど一生懸命頑張る、昔のミッキーです。一瞬だけオズワルドが登場するのは、全然話題として聞きませんが、とんでもない事です。2006年にディズニーへ帰ってきて以来、ゲームに出たりはするものの、銀幕には帰っておりませんでした。それが今回、ミッキーと一瞬だが銀幕で共演を果たしました。個人的には歴史的大事件です。吹替二回目時にはつい、「良かったよね本当にオズワルド」と泣きました。