「冤罪 大人はクソッタレ」偽りなき者 JYARIさんの映画レビュー(感想・評価)
冤罪 大人はクソッタレ
静かに流れる感じがストーリーと相まって凄く切ない気持ちにさせられました。劇場で観てたら本当に握り拳しちゃう感じ。
マッツミケルセン…いや凄いです
良い演技でした。ほぼ観るの初めてくらいだけど、すごく役に合ってたな。美形だからそれがまた怪しく見えたり、何考えてるか分からなかったり。
マルクスが現れた辺りからすごい興味深くなっていった。町の人の反応とか。
だってオカシイよ完全に。ルーカスの家に石投げられた時点からもうキレそうになって。なんで罪のない犬を殺すのよ。悪人になら何してもいいの?そんな権利だれにあるの?
マルクスが苦しむ事をだれが考えた?クララを信じて守ってるはずの大人が、何故他の子のことは考えられない?ルーカスを責めることでクララを守れてる?守るってどういう事だろう。ルーカスの味方をしてくれた眼鏡のオジさんがマルクスに「私はいつでも君の味方だ。何でも頼ってきなさい」的なこと言ったけど、それが本当の意味で子供の気持ちを理解する事だったり守るって事なんじゃないのかな、と思った。他の大人がしている事は、クララを守る事だとは思えない。ただ物理的に守る事に必死だったり、本当にクララを信用したり心情とか考えるべきだ。
ルーカスはクララを抱きかかえた。それがもう、すごく適切な判断というか、ルーカスの前向きな姿勢を感じた。そうしなければ、自分の身の潔白を証明出来ないし、クララにも悲しい思いをさせる。
ラスト、この事件の記憶が消えることはないのだと思い知る。誰の目も疑いの目に見えるし、ルーカスは常に緊張感を持ちながら生活しざるを得ない。さらに安心してたら命を狙われたりする。この街で暮らす限り2度と彼に平穏は訪れない気がする。
でも彼女もどってきてよかったな〜〜