劇場公開日 2013年12月7日

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「嫌いじゃないです。」利休にたずねよ 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)

3.0嫌いじゃないです。

2013年12月22日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

知的

難しい

山本兼一の同名の小説の映画化。市川海老蔵と市川團十郎が共演。市川團十郎は、撮影終了後、3ヶ月ほどして亡くなっている。

市川海老蔵は、利休を演じることのオファーを得た際、数度に渡り断っていたそうなんですが、原作者からの手紙等をもらう事で、次第にこころが傾き、出演を承諾したらしい。原作者がそこまでこだわったのは、この作品での千利休は、市川海老蔵のイメージであったかららしいです。そのイメージ通りと言うことか、それとも、やはり、市川海老蔵は一流の役者なのか、茶聖と言われる千利休を見事に演じています。物語終盤、若かりし頃の千利休が、結構な遊び人であったというのは、市川海老蔵へのオマージュ?(笑)

市川海老蔵と市川團十郎の共演が話題です。團十郎は、なんか顔色が悪く、今からして思うと、結構健康を害していたのではないかと思いますが、海老蔵との真剣勝負を見事に演じています。

大森南朋が演じる豊臣秀吉、悪いですねぇ。本当に、性悪です。確かに、策謀剣術に長けた人物であったのかもしれませんが、あそこまで悪として描かれた秀吉はあまり見たことがありません。まぁ、利休に死を命じた人物でもありますので、あのような描き方も仕方ないのかもしれませんが、新しい秀吉を見た気がします。

それと、この作品のもう一つのキーは、中谷美紀ですね。海老蔵の利休が生きるのも、中谷美紀が宗恩をしっとりと、しかし、しっかりと演じたからではないでしょうか。

しっとりとして静かな、大人の映画だと思います。

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勝手な評論家