「残念男で悲しい」ダークホース リア獣エイブの恋 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
残念男で悲しい
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主人公のエイブが子供の心のまま大人になってしまった残念な中年男で、なんとも遣る瀬無い気持ちになる。
時折エイブの妄想が差し込まれる構成なのだが、会社のおばさんがスポーツカーで連れまわすのはどこからどこまで現実なのか分からず、もやもやした。
エイブの彼女は肝炎の持ち主で、結末で赤ちゃんを抱いているようだったが、いつの間にかやっていたのかとびっくりした。病院内のエピソードは現実だったのだろうか。
エイブのような人は確かに実在するし自分の中にもある。実際問題、そんな精神年齢のまま中年を迎えてしまったら最早どうにもならないと思う。どうにもならないならどうにもならないものとして、向き合う以外にないのだが、この映画ではどう向き合うべきなのか答えが見つからなかった。単に突き放されただけなような感じだった。もうちょっと優しい目線を向けてくれてもよかったのではないだろうか。
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