「圧倒的な戦場ドキュメンタリー」アルマジロ 古泉智浩さんの映画レビュー(感想・評価)
圧倒的な戦場ドキュメンタリー
僕は漫画家でお話を作る商売をしており、その際心がけとして、なるべく現実の写し絵として、読んだ人と地続きの世界であるものを描こうとしている。そこにホラー的な要素があったり、お化けが出たり、超能力を描くこともあるけど、もしそれが現実のこの世界で起こったことならというような心がけをしている。
戦争映画を描くとしたら、本当に戦場で実際の場面をフィクションで描けたらすごいリアリズムで描けるだろうと思う。
この映画では現実の戦争に密着取材をしているのにカットや編集があまりにかっこよく、しかも超最前線にカメラが同行しているため、あたかもフィクションの如くリアルで面白く、本当につくりなんじゃないかと錯覚させてしまうほどなのであった。
展開されるドラマがまた、個人目線のシビアで現実的な国際問題であり、戦場での命のやりとりであり、悲惨な現実であり、そこにはスリルと興奮もあった。とんでもないドキュメンタリー映画だった。
自衛隊を国防軍にすればどうかといった問題もまた地続きの問題であり、とても考えさせられた。
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