「しっとりしてるのに乾いてる」さよなら渓谷 しゅんいちさんの映画レビュー(感想・評価)
しっとりしてるのに乾いてる
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映画【さよなら渓谷】感想
ブルーバード映画祭にて視聴
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【真木よう子特集】
にて「焼肉ドラゴン」との二本立てで観た映画なので、もともとはそんなに詳しく知らない作品でしたが全体を包むなんとも言えない「ネガティブ感」が「ユリゴコロ」っぽくて好きでしたが・・
「ユリゴコロ」ほどの切れ味もなく
鈍くじわじわと効いてくる「曇天」のような雰囲気でした。
とりあえず・・そこらじゅうが「うつうつ」としてて
はっきりしない、しゃきっとしない・・じめじめしてるとこで・・へたくそなセックスを見せられながら・・
なぜ、へたくそなのかが・・これまた、後半につれてジャブのように効いてくる。
エロスを描いてるようなんだけど・・どうしても「渇き」がそこらじゅうに漂ってるから、「湿り気」のないなかでのエロスはどうしても「渇き」を伴うために・・それが作品全体と作品を覆ってるテーマに拍車がかかってきて、後半の謎になってる部分がうきぼりになってくる
そのうえでのクライマックスの彼の一言がずしりと効いてくる。
幸せの形は人それぞれだとは思うけど
実際に、僕の付き合いの中でも「不幸を欲してる」人がいるので、なんというか・・凄くタイムリー!
不幸であり続ける快感のようなもの?
そういうのを、めんどくさい説明セリフなしで画だけで見せていく・・いや、魅せていく手法が秀逸でした。
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