「わはははは(笑)。 ジェット・リー氏の無駄使い? 最近の仮面ライダーを観ている気分?」ドラゴンゲート 空飛ぶ剣と幻の秘宝 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
わはははは(笑)。 ジェット・リー氏の無駄使い? 最近の仮面ライダーを観ている気分?
話に今ひとつ整合性なく、ジェット・リ―氏は演技しきれていない感で勿体ない。アクションも、”ジェット・リ―氏のアクション観たい”と思ってみると、肩透かしです。ただの看板役者として担がれてしまったかな?という感じ。
その分、周りの役者が際立っています。
特にチェン・クン氏、見応えあり。初めて拝見したので、私にとっての”秘宝”発見という感じです。幸い”幻”ではないけどね(笑)。
アクションはワイヤーアクションと武器のCGが見もの。最近の仮面ライダーを観ている気分。3Dで観たらもっと迫力だったのでしょうね。
ワイヤー丸出し。ファンタジーやSF映画でさえ、もう少し、ワイヤー感ごまかそうとするのに('Д')。その突き抜け感を楽しめるか、ありえねぇ~~と驚愕するかによって、この映画の評価も決まってくると思います。
ただ、
高官の衣装と衣装さばきにも見とれてしまいました。衣装の色使い、衣装が舞う場面は『シェルブールの雨傘』の冒頭場面の美しさを思い出してしまいました。役者さんは端役に至るまで、京劇の素養があるのかしら?
物語は、二転三転、なんだそれ?って感じで、まあ、楽しめますけど、ははは。という展開。敵と味方がいろいろと入り乱れて、そのあたり心理戦ではらはらドキドキのはずなんですが、なんか間が抜けていると言うか、後半ジェット・リー氏のチームは仲間意識が見え隠れして、敵と味方の群像劇としては物足りない(寄せ集めのチームなので裏切りっぽいところも出てくるんだけど、ぐずぐず…)。仲間意識感が安心感をもたらしていて、ほっこり感も漂います。
そんな物語展開なので、正直途中で飽きてくる反面、つい役者の所作の綺麗さとか、ワイヤーアクション丸だしのありえない動き、武器と武器がぶつかる瞬間とか、なんだかんだで目が離せず、最後まで見てしまった映画です。
グロい場面は苦手だけど、アクション観たい、子どもと観たいという方にはお勧めだと思います。