「前作に比べてパンチがない」探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)
前作に比べてパンチがない
一人称で語られる〈俺〉こと探偵が札幌ススキノを中心に活躍するシリーズ第二弾。切羽詰まった状況に置かれた絶体絶命のシーンをオープニングに持ってくるのは前作と一緒。
新聞記者の松尾や桐原組の相田、客引きの源ちゃんなど、お馴染みの顔ぶれが今回も登場して楽しめる。
ただ、シリーズのファンへのサービスがやや過剰なところも見受けられる。
ナポリタンを出す喫茶店「モンデ」の看板娘・峰子がしつこいぐらい尻をまくるのにはゲンナリ。前作の花岡組の残党とのカーチェイスは唐突で意味もなく、それでなくてもしつこいマスク集団と被ってしまい、前作の軽快なドタバタがただのゴチャゴチャになってしまった。ひとつひとつだとそれなりに面白いカットも、通しで観るとまとまりがない。初め大泉洋と松田龍平ふたりだけのカッコよかったポスターが公開が迫った2枚目で、あれもこれもてんこ盛りになったのに似ている。
もし3作目を制作となったら、1作目の痛快さとテンポの良さを取り戻してほしい。〈俺〉と高田ふたりから主役の座を奪うような輝きのある女優も必要だ。
今作では〈俺〉を邪険に扱う看護師とのやり取りがいちばん笑える。大泉洋も松田龍平もイジられる方が合っている。
なんだかんだ言っても3作目が観たいのだ。北海道を舞台にした本シリーズをもう少し続けてほしい。
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