「成功の裏には、大切な人がいる」探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点 akkie246さんの映画レビュー(感想・評価)
成功の裏には、大切な人がいる
前回、西田敏行と小雪の悲しい物語に続いて、今回はゴリと尾野真千子の秘密を描き、秀一でした。室蘭ロケあり。サスペンス要素のあるコメディか。ジャンプ台からのスタート。火を噴くクルマはじめ、ありえない古い設定多数あり。そこが面白い。
依頼人を大事にする私立探偵の大泉洋、とぼけているが頼り甲斐のある松田龍平、プロのバイオリニストのオノマチ、ゲイのマジシャン・ゴリ、地方の若手気鋭の政治家橡脇幸一郎を演じる渡部篤郎。
波岡一喜、篠井英介、田口トモロヲ、近藤公園、矢島健一、マギー、松重豊、安藤玉恵、佐藤かよ
原発問題を追求する表と裏の顔がある政治家に肉薄してゆき、依頼人女性バイオリニストと殺されたマサコちゃんふたりのそれぞれの過去を調べて行く。誰がマサコちゃんを殺したのか。殺させたのか。
真犯人が意外な身近にいたこと。妻子もちの看板持ちの中に多少は嫉妬の炎があってもおかしくはないけれど、自分の犯罪を他人になすりつけようとする汚さはまさに人間のクズ。しかもみなに嘘をつき、同僚や探偵までも騙したのはあまりにもひどい。最後は車にはねられる。
自発的に市民運動をするマスクの運送屋も、探偵たちを殺していたかもしれないわけで、バスの中で騒ぐ無神経さはひどい。映画としては面白い。
尾野真千子は、わざと下品にしていたと思いますが、プロのバイオリニストのイメージとしての品格も下げており、スパゲティのシーンはやりすぎたかも。
まあ、すべてのススキノの街の看板持ちが犯罪者であり、市民運動している顔のないすべての配送屋たちが暴力団もどきであり、すべてのプロのバイオリニストは実は下品であるわけでもなかろうし、すべてのススキノの私立探偵は、命を張って依頼人を守るわけでもないだろう。
ラストまでみて、また見直さなくてはならない。見直すとまた発見がありそうだ。