「そして、路地は今もなお?」千年の愉楽 やっくんさんの映画レビュー(感想・評価)
そして、路地は今もなお?
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本作が、若松孝二監督の遺作となってしまいました。
路地に生まれた男達は、産まれながらに女達を愉しませる血を受け継いでいたのでした。それらの血の呪縛を全て知る産婆のオリュウのオバ。
男達の生も死も、彼等の生き様の全てを知りながら、その手で産まれてくる命を取り出すのです。「お前が何を背負うていようと、私がこの世にとりあげちゃる。何もおとろしいことは無い。さぁ、こっちじゃ!こっちじゃ!」
高良・井浦・高岡・染谷と女達を魅了する男優陣。彼等を見るだけでも由、延々と続く生と死、不条理であるが故の美しさ?差別の中で、それを許容しながら生きて行く人達の生き様に、待てよ!と叫んでみるのも由でしょう。
オリュウノオバの見て来た物語は、神話の世界から未だに続いているのです。
そして、路地は今もなお?ですね。
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