人生、ブラボー!のレビュー・感想・評価
全29件中、1~20件目を表示
意見は割れると思いますが自分には良い映画でした!
最初に。
賛否両論が出るないようで、都合よく皆が許して皆パッピーな感じは正直否めません。
100分程に収める為にご都合主義な部分も確かにありますし、自分的にもそう思いながら最後まで見ました。
ただ、自分は本当にゆっくりこの映画を見れて良かったです。
疲れている時、嫌な事があった時、ストレスを抱えている時などにぼーっとしながら見るにはいいと思います。
この映画が伝えたい事とは別に、見終わった時に不思議と自分自身の事について色々と考えさせられる気持ちになりました。
何処にでも居そうな人間が、何処にも居ないとんでもない内容で進んでいくストーリーなんですが、なんと伝えたらいいのか…。
映画が大好きで単調な内容の映画はすこし早送りしたり、他の事をしながら見たりするのですが、この作品は早い段階から展開に引き込まれて釘いるように見てしまいました。
オススメです!!
【若き時にバイトで精子提供をした冴えない40歳のオジサンが533人の父親である事が分かり、身元開示の裁判を起こされ、一人一人の生物学上の子供達と会う事で成長していくハートフルヒューマン物語。】
■42歳の冴えない独身男・ダヴィッドは、若い頃に行った693回の精子提供により533人の子が誕生していると告げられる。
142人から身元開示の裁判を起こされた彼は、そのうちのひとりが人気サッカー選手だと知り、彼のプレーを見て身元を隠して他の実子たちを訪ね始める。
◆感想<Catuion!内容に触れています。>
・まずは、男として42歳にもなって”マスかき野郎”とは言われたくないなあ。クスクス。
・精子提供をした故に出来た子供達は、彼のことを貶そうとしているわけではなく、”幸せと生命をくれた人”を知りたいという想いで、身元開示の裁判を起こされたというのも、何だか良いね。
・ダヴィッドが、サッカーのスター選手が実子と知り、他の子に密かに会いに行き、結局一人一人を励ますシーンも、良いんだな。
1.流しのギターを弾いている男の元で応援し、お客さんから投げ銭を貰うと一緒に喜ぶ姿。
2.俳優になりたいのに、オーディションの時間になっても代わりが来ない実子の青年に、自分の精肉用トラックを貸してあげる姿。そして、青年は合格する。
3.自分が”精子”の子という事で、卑屈になっている青年に優しく接する姿。そして、青年からハグされるダヴィッド。
4.脳性まひの男の子に会いに行き、最初は背中を見ただけで帰ろうとするも、看護婦さんに言われ彼の元に行って話しかけるシーン。そして、次に会いに行った時に言った言葉”私が、お父さんだよ。”
・ダヴィッドはそのような経験をし、ガールフレンドのヴァレリーが妊娠した際に、最初は冷たくされるも、キチンとプロポーズをするのだな。
そして生まれた小さな女の子の手を握る姿。
■ダヴィッドが名前を開示したために、ヴァレリーが入院している病院に多数集まったダヴィッドの”物理学的”子供たち。”
彼ら彼女らは、ダヴィッドの周りを取り囲み、円の様に成って彼をハグするシーンは、良かったな。
<今作は、若きときにバイトで精子提供をした冴えない40のオジサンが533人の父親である事が分かり、身元開示の裁判を起こされた事で、一人一人の生物学上の子と会う事で成長していくハートフルな物語なのである。>
まとまりあって、ほっこり
地味だけどきれいにまとまって深い
裏、表。
両面の人生観を描いた傑作だと思います。
見た人がちょっと心温まるような、そんな映画です。
内容については、他のレビューや、情報で十分に評価されています。
結婚について、子育てについて、父親の役割とは、などを考えさせられました。
生物学的に血縁関係でも、様々な可能性があるというのが面白い発想だなと思いました。
子供たちに正体を明かさずに訪ねて歩き、それぞれが絡み合ってひとつの物語が紡ぎ上げられていくようなストーリーを想像したのですが、ちょっと違っていました。
その、もう少し先のことを描いてあるのです。
主人公が悩み、泣き、笑い、決断をしたことがやがてプラスの方向に変わっていく。
そんな教訓を含んでいます。
新米パパへのエール
報酬目的で行った精子提供が原因で、500人越えの子供の生物学的父親になってしまったダビッドに降りかかるドタバタを描いた物語。
海外ドラマではコメディ要素として「精子バンクへ提供したことがある」というネタがたまに出て来る。本作の舞台であるカナダを含め生殖医療の自由化が進んでいるエリアではこうした小遣い稼ぎもあるあるなのかも知れない。
ドラマでのオチは大抵「一度も使われることなく破棄されました」だが、本作のダビッドは140人規模の子供達から「父親を知る権利」を行使する訴訟を起こされ、訴訟の行方・日常の騒動・裁判資料を基に子供達をこっそり見に行く活動の三本柱で本編は進む。
父親、特に父性の芽生えににフォーカスした作品だからか、母親の影が殆どない。ダビットの母は故人で、育児の愚痴をこぼすダビットの友人も子持ちであるがそのパートナーが姿を見せることはない。
140人の子供たちの母親は一人も登場しない。父親を知りたいと言う子供たちに対し、匿名で精子提供を受けた母親たちや養育上の父親たちの心境が気になった。
強いて母親として登場するのはダビットの子供を身ごもった彼の恋人・バレリーくらいだが、劇中、彼女はダビッドのダメ男ぶりに愛想を尽かし背を向けている。ダビットの窮地に寄り添うのは彼の父親で、本作が描く本質は「親と子」というより「父と子」なのだろう。
男親の中には、パートナーのお腹が大きくなる様子を見ていても産まれた新生児と顔を合わせても、なかなか心から父親の実感を得にくい人もいるという。そんな、他人には言えない男性たちの不安に寄り添う作品と言えるのではないだろうか。
設定はめちゃくちゃだけどハートフル
若い頃に行った精子提供により起こる、波乱と喜びに満ちた人生を描いた作品。
冒頭から精子提供という、すごいシーンでスタート。
詳しく知らないんですが、現場が凄い雑w
そんな精子提供から生まれた子ども達533人のうち142人から身元公開の訴訟を起こされる。
もうこの設定で凄いめちゃくちゃだと思うのですが、これがすごい面白かった。
あと音楽がすごく良いですね、サントラが欲しくなりましたよ。
主人公はダメ人間なんだけど、どこか憎めない中年。
だけど情が深く、子どもたちに触れ合うたび段々と心の成長を見せていきます。
細かいエピソードの見せ方が上手く、随所でホロリとさせられるんですよね。
最後、写真撮影で際限なく増えてくのは本当泣きましたね。
その邦題から愉快なインド映画かな?とか思ってたんですが、全く別物の傑作。
心を豊かにしてくれる、とてもハートフルな作品でした。
え!人生サイコー
元気出た。
親心
40独身男ダヴィッドは、昔693回も精子を提供。ある日、遺伝子上533人もの子供が居る事が発覚し、その内142人から身元公開の訴訟を起こされる…。
カナダ発ハートフル・コメディ。
ハリウッドが手掛けたら下ネタコメディになりそうな題材を、笑いと温かい感動の好印象作品に仕上げた。
(後にハリウッド・リメイクされたが…)
主人公がだらしない。
仕事はいい加減、金ナシ、恋人から妊娠を告げられても煮え切らない。
142人の子供から訴えられても面倒としか思っていなかったのが、興味を持つきっかけになったのは、一人がサッカー選手だからというのが調子いい。
しかしその時、金をせびたり、名乗り出たりしない所に、主人公が決してダメ人間じゃない一面を見た。
それから他の子供たちにも興味を持つようになるが、子供たちもそれぞれ、裕福じゃない境遇が多い。
直接顔を合わせる事になっても、勿論名乗り出たりしない。
ひっそり手助けし、陰から見守る親心。
笑えるし、泣けるぅ
邦題の安っぽさに、誤摩化されず見て欲しい
本作の主人公は、40歳を過ぎてもまともに仕事もできず、家族から与えられた仕事も満足にこなすことができないグータラな中年男。その上、8万ドルもの借金で首が回らないし、妊娠した彼女からは子どもが生まれても父親として認めるのをためらわれてしまう始末。
そんな彼は、学生時代にある事情からお金が必要になり、693回も精子提供をする。映画の冒頭は、そんな学生時代の主人公が、病院の個室で一人でオナニーを繰り返すシーンから始まる。
そんな主人公が、20年後に突然、142人から訴えられる。693回の精子提供のうち、何と533人の子どもが出来ていた。そのうちの142人が実の父親の身元を知るために、情報開示請求の集団訴訟を始めたのだった。主人公は精子提供する際、身元を隠すために「スターバック」と名乗っていたため、「スターバックの子ども達、彼らの父親は誰だ!」とマスコミで大騒ぎになる……
このドラマのテーマは、徹底して「父の役割」「父親が子ども達から与えられるものとは」という父性だ。主人公はロクデナシだが、誰からも愛される。主人公の父親は、グータラな主人公を口汚く罵るが、とても愛している。それは、主人公の人間的魅力を愛しているからだ。
主人公もまた、142人の子ども達との交流を通じて、父親としての自覚を芽生えさせていく。142人の子ども達の多くは、母親や育ての親への不満から父親を捜している訳ではない。しかし、142人が家族として知り合い、助け合い、語り合うことで、それぞれの人生を前に進めていく。そこにあるのは、血縁だからという薄っぺらい人間関係ではなく、家族の本質とは何かというテーマだ。
そして、主人公は、567人目の子どもの父親になる決意を固める。
個人的に「血縁」などというものは、人間の愚かな感傷でしかないと思っている。しかし、本作は、そうした血縁をテーマにしながら、単に血縁だけをクローズアップするのではない。自分の生まれた縁を知る事で、それぞれの人生の転機を迎えていく142人の子ども達には悲壮感はない。
見終わって大いに清々しい気分になるハートフルコメディだ。久しぶりに、出会えて良かったと思えるミニシアター系の映画だった。
なお、本作もまた邦題が悪い。原題の「スターバック」とは、カナダでは有名で優秀な種牛の名前らしい。まさに「種牛」である主人公にピッタリのタイトルだ。邦題を分かりやすくするにしても、「スターバックと567人の子ども達」とでもした方が、何倍もましだし分かりやすい。「人生、ブラボー!」では、あまりにも安っぽいし酷い。
全29件中、1~20件目を表示









