「感涙のインポッシブル」インポッシブル KIKUCHIYOさんの映画レビュー(感想・評価)
感涙のインポッシブル
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正直、感動的な人間ドラマだ。実話の奇跡というべきかもしれない。しかし、東日本大震災を経験したばかりの日本人にとっては、その絶望的で凄惨な光景は、まだ辛い。人によっては正視できないかもしれない。
日本の震災で、真っ先に「絆」が叫ばれた。日本的情緒の表れとして、いい言葉を選んだと思ったが、この作品の舞台、スマトラ沖の地震も同じだった。
ナオミ・ワッツ、ユアン・マクレガーの家族の絆以上に、言葉も違う様々の当事者たちが、絆で結ばれていく。重症のナオミ・ワッツが、傍につきそう息子に、ここにいるよりも、困っている人を見つけて、人助けをしなさいと諭す。人を助けることで自分が救われ、希望の源になる。この言葉が、この作品のすべてを物語っていた。
日本人も震災や津波でくじけそうになったり、いつか、その事を忘れそうになったら、精一杯生きようとする姿をこの作品で観て欲しい。心からそう願う。
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