劇場公開日 2013年5月25日

くちづけ : 特集

2013年5月20日更新

あなたはこの結末を許せるか? 許せないか?
観客、著名人、映画.comも“感動”の中で自問した父と娘の珠玉の物語

「明日の記憶」の堤幸彦監督が、宅間孝行の“泣ける舞台”をついに映画化。竹中直人と映画初主演の貫地谷しほりが難役を演じ切った、父娘の美しくも切ない愛の物語「くちづけ」(5月25日公開)が、見る者にもたらす涙と感動に迫る。

竹中直人と、映画初主演を果たした貫地谷しほりが究極の親子愛を熱演
竹中直人と、映画初主演を果たした貫地谷しほりが究極の親子愛を熱演

■純真な彼女はなぜ死んでしまったのか──
 「明日の記憶」の堤幸彦監督が紡ぐ父娘のドラマに映画.comが泣いた!

純粋な愛を育むうーやん(宅間)とマコ(貫地谷)
純粋な愛を育むうーやん(宅間)とマコ(貫地谷)

実際にあったある小さな事件を基に、見る者を感動と涙に包む父と娘の悲しくも美しい物語が生まれた。

映画「くちづけ」は、俳優で「花より男子」「愛と誠」等の脚本家としても活躍する宅間孝行が自身の劇団「東京セレソンデラックス」(2012年に解散)のために書き下ろした名作戯曲を、「明日の記憶」「MY HOUSE」の堤幸彦監督が映像化したヒューマン・ドラマ。知的障がい者たちの自立支援のためのグループホーム「ひまわり荘」を舞台に、身体は大人でも心は子どものままな人々、そこに住み込みで働くためにやってきた元漫画家のいっぽん(竹中直人)と娘のマコ(貫地谷しほり)の日々が、数々の微笑ましいエピソードと、彼らが向き合わなければならない辛い現実とともに真摯な視線で描かれていく。

父いっぽん(竹中)はマコを愛するがあまりに苦悩する
父いっぽん(竹中)はマコを愛するがあまりに苦悩する

映画の冒頭で紹介される、「マコが死亡していた」という新聞記事とニュース。天使のように純真な心を持つマコは、なぜ死ななければならなかったのか。物語が提示する結末に、見る者は涙するに違いない。そして、改めて「なぜ、彼女は死ななければならなかったのか」と自問せずにはいられなくなる。

ただ楽しいだけでも、ただ感動するだけでもない。「くちづけ」は、感動と涙のその先で、誰かと話さずにはいられなくなる作品なのだ。


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撮影現場で演出中の堤監督(右)
撮影現場で演出中の堤監督(右)

メガホンをとったのは、テレビシリーズ「TRICK」「SPEC」や「20世紀少年」3部作など優れたエンターテインメント作品を生み出し続ける一方で、若年性認知症を患った夫と妻の関係を見つめた渡辺謙主演「明日の記憶」や、実在の路上生活者をモデルに“本当に必要なものは何か”を問う「MY HOUSE」などの社会派作品も手掛けている堤幸彦。東京セレソンデラックスの舞台版を見て感銘を受けたという監督が、映画化の話を聞いた際に、「社会に何かを提言し、見た方に何かを喚起させる作品を作り続けていかなければ」という思いから、自ら名乗りをあげた。数々の実績と評価を誇る堤監督だけに、ドラマの語り口はもちろん、ディテールにまでこだわった映像世界の高品質は確実なのだ。


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貫地谷、竹中のほかにも魅力的なキャストが結集
貫地谷、竹中のほかにも魅力的なキャストが結集

その舞台版「くちづけ」だが、10年に東京、大阪、名古屋、札幌で上演され、合計2万4000人の観客を号泣させたという逸話を持つ大ヒット舞台だ。原作、脚本を手掛け、メインキャラクターのひとりで知的障がい者のうーやんを演じた宅間孝行は、映画版でもうーやんに扮して熱演を繰り広げ、見る者を大いに笑わせ、そして泣かせる。そのうーやんと淡い恋仲になるマコに貫地谷しほりが扮し、難役ながらも映画初主演とは思えない堂々たる演技を披露する。男手ひとつでマコを愛情いっぱいに育てた父・いっぽんには竹中直人。その他にも、平田満、麻生祐未、岡本麗、田畑智子、橋本愛とベテランから若手まで、実力派キャストが顔を揃えている。


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知的障がい者をめぐるさまざまな現実も描写
知的障がい者をめぐるさまざまな現実も描写

今作が単なるコメディでも、ほっこりと優しい気持ちになれるだけのヒューマンものにも留まっていないのは、障がい者を取り巻く現実的な問題にしっかりと向き合い、赤裸々に描いているからに他ならない。物語の基になった話自体が、知的障がい者がある事情で命を落としたという実際に起こった痛ましい事件であり、映画もマコが死んでいたという事実を提示し、その結末に向かってストーリーが進んでいく。障がいのある家族を持つ者の破談や、障がい者による性犯罪やえん罪の問題、そして家族と死別してしまったら彼らはいったいどうなってしまうのか?という現実。単なるきれい事で話を濁さないからこそ、訴えかけてくるメッセージもまた強烈なのだ。


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登場人物たちの真摯な姿は、イタリアの観客の胸も打った
登場人物たちの真摯な姿は、イタリアの観客の胸も打った

海外初お披露目の場となった「ウディネ・ファーイースト映画祭」でも、「くちづけ」は“涙”で迎えられた。同映画祭は、イタリア北東部の都市・ウディネで毎年4月に開催される東アジアおよび東南アジアの最新の映画作品の特集上映をメインとする映画祭で、今年で15回目。ラストに近づくにつれて、客席からはすすり泣きの声が聞えたり、観客が目や鼻をハンカチで押さえるシーンが見られたという。イタリア人の観客からは、「とても良かった。非常に心を揺さぶられた」「とても美しい映画で、原作が演劇というのがよくわかった」などのコメントが伝えられている。



■著名人も涙した!
 「くちづけ」がもたらす“感動”が、数々のコメントによって明らかになる!

各界の著名人が寄せた涙と感動を伝える数々のコメント──見る者を笑いと涙に包み込み、そして見終わった後には考えないではいられなくなる、「くちづけ」がもたらす“感動”が浮かび上がる。

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■観客も泣いた!
 「100万つぶの涙ぼっくす」に寄せられた“涙のコメント”が続々──

ひと足早く「くちづけ」を観賞した試写会ユーザーや、プロモーション映像を見たユーザーから寄せられた“涙のコメント”。公式サイトに設置された「100万つぶの涙ぼっくす」から、「殿堂入り」に選ばれた感想コメントを掲載。ユーザーが受け止めた感動、涙、そして熱い思いを感じ取ってほしい。

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インタビュー

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